不妊改善を漢方で
不妊の改善を漢方で行うクリニックや産婦人科もあります。漢方薬が不妊治療に実績があったとして、日本産科婦人科学会発表もあります。
学会で発表を行ったのは、越田クリニックの志馬千佳先生です。漢方が不妊治療に有効として注目を集めています。
参考:「老化予防を目的とした“八味地黄丸”の内服により妊娠に至った難治性不妊」
学会での発表では、“ツムラ八味地黄丸”または“ウチダ八味丸”を用いて影響を調べています。
発表の内容は、平均年齢40歳の難治性不妊に悩む人を対象に行われていて、172例のうち50例(29.1%)が妊娠に至ったとしています。
漢方薬である八味地黄丸を用いることで、妊娠率は15.5%でした。
この結果から、172 症例に同薬を処方したところ 50 症例に妊娠を認め、獲得胚数の増加傾向を認め、難治性不妊症例としては良好な成績であると結論付けています。
不妊治療に八味地黄丸
上記のような結果から、不妊に悩んでいる人が漢方を用いて症状を改善していくことも選択肢の一つとなっています。
研究に用いられているのは、八味地黄丸です。
八味地黄丸は、山芋などの成分が入っています。体の弱ったところを元気をつけます。下半身の血流を改善するような成分が入っています。
“八味地黄丸・八味丸”は、老化防止を目的としていますが、不妊に悩む人向けの漢方として期待されています。
特に35歳以上の人や若くても子宮や卵巣の機能低下が考えられるときに妊娠のサポートが期待されています。
この次は、漢方の副作用について詳しく紹介します。まだまだ続きます。
漢方の副作用
一見、副作用がなく体に優しいイメージがある漢方薬ですが、西洋の薬と同じような副作用が起こることはあまり知られていません。
薬の副作用は、東洋や西洋に関係なく起こることです。
漢方薬の副作用には、重篤なものとして間質性肺炎、低カリウム血症などがあります。この他にも、熱やじんましんが出たり、むくみ、動悸がする、不眠や胃の不快感などがあります。
漢方薬も薬ですので、専門の医師に相談して処方してもらうようにしましょう。
男性不妊の改善に漢方
男性不妊の改善にも漢方が用いられます。
男性不妊の場合は、身体的、精神的なストレスが大きなウエイトを占めます。また、生活習慣の乱れからくる睡眠不足も要因の一つです。
男性不妊の改善に用いられる漢方薬は、大柴胡湯、柴胡加竜骨牡蛎湯、桂枝花竜骨牡蛎湯、補中益気湯などがあります。症状に合わせて最適な漢方薬が処方されます。
不妊治療は、オーダーメイド治療と呼ばれるぐらい個人によって治療法が違ってきます。不妊改善を漢方で行うなら、漢方をよく分かっている専門の産婦人科医に相談するようにしましょう。
この他、不妊の改善方法は不妊を改善するには?で詳しく解説しました。
妊娠では、妊娠したい人や妊娠初期の人に向けた情報がたくさんあります。参考にしてください。