胎嚢と胎芽
胎嚢とは?
胎嚢とは、赤ちゃんを包んでいる袋のことで、おおよそ妊娠4週後半(4w5d)から妊娠5週(5w0d)ぐらいで確認できるようになります。
しかし、妊娠初期は胎嚢の大きさも小さいので確認できないこともあります。その場合は、後日再検査をして胎嚢が確認します。
子宮内に胎嚢が確認できると、子宮外妊娠の可能性はなくなります。少し安心できますね。
胎嚢の大きさは?
胎嚢の大きさは妊娠週数によって個人差があり、同じ妊娠週数でも大きさが違ってくることがあります。
■胎嚢の大きさ
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・妊娠4週(4w2d~) 5mm~11mm前後
・妊娠5週(5w0d~) 5mm~13mm前後
・妊娠6週(6w0d~) 12mm~14mm前後
胎嚢が、この大きさでないと異常というわけではありません。これより小さいから流産というわけでもありません。あくまで目安として捉えるようにしてください。
胎嚢が見えないこともある。
周りの臓器の状態などで、胎芽が見えないことがあります。このときは、しばらく時間を置いて再検査となることがあります。
胎芽とは?
胎芽とは、赤ちゃんの胎児以前の状態です。胎嚢に包まれた胎芽は、すぐそばにある卵黄嚢から栄養を受け取ります。
胎芽が確認できる時期は、一般的には妊娠6週頃から確認できるとされています。しかし、確認できる時期には個人差があって、これより早くあるいは遅く確認できることもあります。
胎芽、胎嚢、心拍を確認できて初めて正常な妊娠が確認されることになります。
■胎芽の大きさ
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一般的には、胎芽の成長速度は妊娠週ごとに5mmぐらいの速度で成長します。
胎芽の大きさはCRL(頭殿長)で表しています。
・妊娠6週(6w0d~) 4~8mm
・妊娠7週(7w0d~) 9~14mm
・妊娠8週(8w0d~) 14~20mm
・妊娠9週(9w0d~) 22~30mm
妊娠8週(8w0d)ぐらいから頭部や身幹、手足が確認できるようになります。
胎芽の大きさは小さい?
胎芽の大きさが小さくても、心拍が確認できてれば心配ないことが多いです。
胎嚢、胎芽、心拍が確認できていれば流産する確率も低下します。
妊婦健診で問題ないとされているなら、過度に心配し過ぎないようにしましょう。
出血や腹痛があるときは、産婦人科へ連絡して指示を仰ぐようにしてください。
胎のう、胎芽、心拍が確認される時期
一般的に胎のう、胎芽、心拍が確認される時期は
・胎のう 妊娠5週ごろ
・胎芽 妊娠6週ごろ
・心拍 妊娠6週ごろ
これぐらいの時期で確認できることが多いようです。しかし、確認できる時期は個人差が大きくこれより早かったり遅かったりすることもあります。
体内の状態で胎のうや胎芽が見えないこともあるので、落ち着いて次の妊婦健診を待つようにしましょう。
妊娠4~6週ごろの流産する確率
心拍が確認できる妊娠6週より前の流産する確率は約15%です。確率でいうと6人に1人ぐらいの確率で流産していることになります。
■流産の種類
・化学流産
・早期流産
・切迫早期流産
上記の2種類に分けることができます。
●化学流産
受精卵が着床する早い時期に流産することを化学流産といいます。症状としてはちょっと重い生理が来たと感じるぐらいで通常の生理と区別ができないので自覚症状もありません。
●早期流産
早期流産の原因は、そのほとんどが胎児側にあるとされます。一番多いのは受精卵の染色体異常で、卵子の染色体異常は加齢と共に増加する傾向があり流産する確率も高くなります。
早期流産は4つのタイプに分類されます。
・完全流産
・稽留流産
・不全流産
・進行流産
流産と診断された場合は、早い段階で手術が検討されます。子宮内に赤ちゃんや胎盤の組織が残っていたりすると出血や感染症のリスクが高くなるため早期の手術が必要になります。
手術は当日か翌日に退院となります。
心拍が確認できると、ぐっと流産する確率が下がるので、心拍が確認できるまで穏やかに過ごすことが大切です。
胎のう、胎芽が確認できる時期は、先天性異常のリスクに注意!
胎のうや胎芽が確認できる妊娠5週ごろは、赤ちゃんの脳や脊髄、肺や心臓といった重要な器官が作られる重要な時期になります。
この時期は、「絶対過敏期」といわれる、お腹の赤ちゃんが薬に敏感になる時期です。この期間に、飲んだ薬の成分は胎盤を通してお腹の赤ちゃんに運ばれて影響を及ぼします。
妊娠中に、自己判断で風邪薬や便秘薬を飲んでしまうと、赤ちゃんに影響を及ぼすリスクが高くなるので、十分に気をつけましょう。
薬を飲むときは、必ず産婦人科医に相談してから飲むようにしてください。
また、この時期に重要な栄養素である葉酸が不足すると、「無脳症」や「二分脊椎」など先天性異常のリスクが高くなるなることが分かっています。
葉酸は、普段の食事でも摂取できますが・・・
葉酸は絶対に必要な栄養素です。不足しないように十分に注意するようにしましょう。
詳しくは、下記ページで紹介しています。読んでみてください。
赤ちゃんとママの明るい将来のためにも、今すぐ葉酸を摂取するようにしてくださいね。
葉酸サプリの選び方については、失敗しない!葉酸サプリの選び方で解説しています。こちらも併せて読んでみてみてください。
胎のう、胎芽、心拍の確認で正常妊娠
正常な妊娠は、胎嚢と胎芽、心拍の3つを確認して初めて正常な妊娠と確認されます。
最近は、超音波機器の進歩が早く、胎のうは妊娠4週ぐらいから確認できることがあります。通常は妊娠5週ぐらいから胎のうが確認できることが多いです。
正常な妊娠であれば、胎嚢が確認できたあと卵黄嚢、胎芽、心拍を確認できるようになります。
胎芽と心拍は、妊娠6週ぐらいから確認できます。

妊娠初期に葉酸を摂取することで、先天性の異常である、「神経管閉鎖障害」のリスクを70%も低減できることが分かっています。
日頃から、十分な量の葉酸を摂取することが大切です。
詳しくは、下記ページで説明しています。読んでみてください。
●妊娠初期に絶対必要な葉酸

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この他、妊娠初期に気をつけること全般については妊娠初期に気をつけることで詳しく説明しています。
妊娠では、妊娠したい人や妊娠初期の人に向けた情報がたくさんあります。参考にしてください。