人工授精の費用
人工授精の費用は、手技や排卵誘発剤の有無などによって変わってきますが、おおよそ1回あたり1万円~2万円程度です。人工授精を行う施設によって変わりますが、1回あたりの妊娠率は約20%と自然妊娠と変わらない確率です。
「人工」という言葉に抵抗がある人もいると思いますが、人工授精といっても自然妊娠に近い形での治療となります。自然妊娠をサポートする治療法というと分かりやすいかもしれません。
1回で妊娠することもありますが、数回(3~5回程度)施行することも多いです。人工授精に妊娠率は3回目で約77%、5回目で91%の人が妊娠するというデータもあります。
5回以上回数を重ねても妊娠率があまりよくないことから、5回を目安に体外受精へステップアップすることが検討されます。
人工授精の対象となる人
個人差がありますが、人工授精の対象となる人は
・EDやレスの場合
・早く妊娠したいと希望
・子宮頸管に問題がある場合
・男性不妊
・抗精子抗体が陽性
このような場合に人工授精が適用となることが多いです。
この次は、人工授精のリスクについて詳しく紹介します。まだまだ続きます。
人工授精のリスク
人工授精には様々メリットもありますが、リスクも存在します。
■人工授精のメリット
・自然に近い形で妊娠できる。
・費用が比較的安い。
・繰り返し治療が行える。
・痛みがほとんどない。
■人工授精のリスク
・精子の採取に抵抗があることが。
・自由診療で保険適用外。
・排卵誘発剤の副作用。
このようなリスクがあります。
●精子の採取に抵抗があることが。
人工授精を行うには、新鮮な精子が必要になります。新鮮な精子を採取するために治療を行っている産婦人科で採取することもあります。このことに抵抗を感じている男性もいます。
●自由診療で保険適用外。
不妊治療は検査の一部を除いて自由診療となります。費用は施設ごとに違ってきます。
●排卵誘発剤の副作用。
人工授精と排卵誘発を組み合わせることで妊娠率が向上することが分かっています。しかしリスクもあってOHSS(卵巣過剰刺激症候群)や多胎(双子など)の副作用が起こることがあります。
人工授精は5回で約90%の人が妊娠します。5回目で妊娠できたとして費用は5万円~15万円になります。体外受精になると1回あたり30万円~50万円の費用が掛かります。
ステップアップするときは費用面も含めて産婦人科医と十分に相談することが大切です。
この他、人工授精全般については人工授精(AIH)とは?で、不妊治療については不妊治療の種類で詳しく紹介しています。
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