人工授精で痛みがある?
人工授精はほとんど痛みがない不妊治療法と言われています。しかし、ツーンとした痛みや下腹部痛、生理のような鈍痛を感じる人もいるようです。
また、人工授精を行うときの体調などによって痛みを感じることもあるようです。
人工授精の痛みの原因
人工授精の痛みの原因は、大きく分けて4つの原因があります。
・人工授精の手技によるもの
・排卵誘発の影響
・排卵後のホルモン変化
・排卵後の子宮収縮
・心理的な影響
このようなことが人工授精で痛みを感じる原因と考えられています。
●人工授精の手技によるもの
人工授精を施行する際に、カテーテルが子宮の天井に当たったり、カテーテルの位置を調整するため器具で子宮の入り口を引っ張ることがあります。この手技で子宮が収縮してお腹に痛みを感じることがあります。
また、感染を起こしたり精子の清浄成分の液が腹膜を刺激して痛みが発生することもあります。
これらの痛みは人工授精を施行しているときに発生する痛みです。
●排卵誘発の影響
人工授精を行う際に、排卵誘発を同時に行うこともあります。このときの排卵誘発剤による副作用で卵巣が腫れることがあります。これは排卵後に起こる下腹痛が主な症状です。
●排卵後のホルモン変化
排卵後は黄体ホルモンが増加して骨盤内の血流が多くなります。この作用で充血したような状態になって下腹部の鈍痛を引き起こすことがあります。
●排卵後の子宮収縮
子宮の筋肉は腸の筋肉と同じで不規則に収縮します。排卵後に子宮が収縮することでも腹痛が発生します。
激しい運動など行うと刺激を受けて収縮することがあります。
●心理的な影響
痛みがあると思い込んでも痛みが発生することがあります。これが大きなストレスとなって妊娠へ影響することも考えられます。
ほとんど痛みがないと言われる人工授精ですが、痛みが発生する場合もあるので、すぐに痛みが出たらすぐに産婦人科の医師に相談するようにしてください。
参考:人工授精後に必ず起こる下腹部痛の原因はなんでしょうか? – 不妊・妊娠・出産・育児-女性の為の健康生活ガイド『ジネコ』
この次は、人工授精の成功率について詳しく紹介します。まだまだ続きます。
人工授精の成功率
人工授精の成功率は、おおよそ1周期あたり約20%と言われています。ほぼ自然妊娠の確率とあまり変わりません。
というのも、人工授精は「人工」という名前ですが、自然妊娠をサポートする治療法です。何らかの原因で子宮内部まで進むことのできない精子を子宮内に送る治療です。
ですから、不妊治療といっても自然に近い形で妊娠できるのが特徴です。
排卵誘発を組み合わせる場合には、副作用に注意してください。卵巣が腫れて腹水などが貯まるOHSS(卵巣過剰刺激症候群)などがあります。
人工授精での痛みが出る原因は手技によるものや排卵誘発剤の副作用、子宮の収縮など様々なことが原因で痛みが発生します。
下腹部に痛みや不快感などを感じたら、産婦人科の医師に相談して指示を仰いでください。
この他、人工授精全般については人工授精(AIH)とは?で、不妊治療については不妊治療の種類で詳しくまとめました。
妊娠では妊娠から出産までの疑問や対処法をたくさん紹介しています。読んでみてください。