排卵検査薬
妊娠する確率を上げるには、排卵日近くで夫婦生活を行うのがよいとされます。排卵日の測定は超音波検査を行うのが正確ですが、自宅で測定することもできます。
排卵検査薬は、自宅で手軽に排卵日を測定できる便利な検査薬です。排卵検査薬には、日本製と中国やアメリカなどの海外製があります。普通の薬局では買えないこともあり、通販を利用する人もいます。
日本製では、チェックワンLH・II・ドゥテストLH・P-Check LH、海外製では、中国製のDAVID・Wondfo・EGENS、アメリカ製のLuckytest、A-checkなどがあります。
排卵検査薬で陽性なら排卵
排卵検査薬で陽性になると排卵が起こる可能性が非常に高くなります。非常に高い精度で判定できるのですが、使い方を間違えると正確な判定が行えませんので、しっかりと説明書を読んで正しく使用しましょう。
排卵検査薬を使うには、基礎体温が安定していることが大切です。基礎体温がジグザグだと正確な排卵日は予測できません。基礎体温表はとても大切なので、面倒がらずに毎日付けましょう。
■色々な排卵検査薬
排卵検査薬は、日本や中国、アメリカなど様々な地域で発売されています。日本では、取り扱いがある薬局は限られていて、ドラッグストアなどでは購入できないようになっています。
中国製やアメリカ製は通販で買うことができます。本数も多く価格も安いのですが、信頼のある通販サイトを選ぶのが重要になってきます。
ここでは、代表的な排卵検査薬をまとめました。
●チェックワンLH・II(株式会社アクラス)
アクラスが製造している検査薬です。最も信頼性が高いとされる尿中のLHサージを検出します。LH濃度40IU/Lから検出可能で尿を直接かけるか容器に取って20秒浸します。測定時間は約3分です。
・検査の開始時期
チェックワンLH・IIの開始時期は生理周期によって変わってきます。例えば生理周期27日の場合は、生理開始から10日目から検査を開始します。詳しくは添付の説明書をよく読んでください。
・チェックワンLH・IIの陽性判定
陽性の判定は、尿をかけてから20分以内に判定します。チェックスティックの判定窓のテストライン(矢印に近いライン)とコントロールライン(矢印から遠いライン)の青色の有無及び濃淡を比較して判断します。詳しくは公式HPを参照してください。

妊娠前から初期にかけて葉酸を摂取することで、先天性の異常である、「神経管閉鎖障害」のリスクを70%も低減できることが分かっています。
日頃から、十分な量の葉酸を摂取することが大切です。
詳しくは、下記ページで説明しています。読んでみてください。
●妊娠前・初期に絶対必要な葉酸

赤ちゃんとママの明るい将来のためにも、今すぐ葉酸を摂取するようにしてくださいね。
葉酸サプリの選び方については、失敗しない!葉酸サプリの選び方で解説しています。こちらも併せて読んでみてみてください。
・チェックワンLH・IIの注意点
以下のような場合は正常な陽性判定が行えません。
●LHサージが検出されない
・月経周期が不規則な場合
・検査開始日を間違えた場合
・分泌されるLHが低濃度の場合
・LHサージが極端に短期間で終了する場合
・大量の水分摂取により、尿中LHが希釈された場合
●LHサージでなくても結果が陽性
・妊娠している場合
・分娩後・流産後・人工妊娠中絶後の場合
・hCG産生腫瘍の場合
・胞状奇胎等の異常妊娠の場合
・不妊治療の薬物療法時(特にhCG製剤投与時)
・内分泌障害の場合
・閉経期の場合
・尿が過度に濃縮されること等により尿中LH濃度が高くなった場合等
●ドゥテストLH(ロート製薬株式会社)
チェックワンLH・IIと同じLHサージを測る検査薬です。2010年12月にリニューアルして測定時間が短くなっています。LH濃度25IU/Lから検出可能で尿を直接かけて測定します。測定時間は約8分です。
・検査の開始時期
開始時期は生理周期によって変わります。詳しくは下記のHPwp参照してください。
・検査開始日の計算 – 排卵日検査薬 ドゥーテストLH | ロート製薬株式会社
・ドゥテストLHの陽性判定
検査窓の線の濃さによって判定します。判定写真よりも濃い場合が陽性です。どの位の濃さかは公式HPを参照してください。
ドゥテストLHで線が薄い、線がないのは陰性です。
■P-Check LH(株式会社ミズホメディー)
P-Check LHは、他の排卵検査薬と違って、3本の判定線で陽性判定を行っています。LH濃度10IU/Lから測定できるのが特徴で、尿を5秒以上かけるか10秒浸して測定します。測定時間は約10分です。
・検査の開始時期
こちらも生理周期によって開始時期が違います。公式HPで計算できるようになっているので参照してみてください。
・P-Check LHの陽性判定
P-Check LHの陽性判定は、3本の線で行います。陽性判定の仕方は公式HPを参照してください。
排卵検査薬の取扱店舗一覧
排卵検査薬は通常の薬局では取り扱いがありません。地域によって取り扱っている店舗が異なりますので下記を参考にしてください。
取扱店舗一覧
チェックワンLH・II
排卵日検査薬 妊娠診断補助試薬 取扱薬局 アラクス
ドゥテストLH
取扱店リスト – 排卵日検査薬 ドゥーテストLH | ロート製薬株式会社
P-Check LH
排卵日検査薬取り扱い店
これって陽性?
よく排卵検査薬がうっすら線が見える、淡い線が見えるなど聞きますが、そのほとんどは陰性です。陽性の場合ははっきり分かる濃い線が出ます。
うっすら線が見える、淡い線が見えるときは再度検査してみることをおすすめします。
この他妊娠に関連する話題は妊娠したいにまとめました。
排卵検査薬とタイミング法
排卵検査薬を使ってタイミング法を実践して妊娠を目指す方法があります。タイミング法を行う時期は、妊娠しやすい日とされる排卵日付近です。排卵日の前後に仲良しすることで、妊娠の成功率も上がってきます。
正確な排卵日を予測するには、病院で超音波検査などを受けるか、自宅で排卵検査薬を使うことで分かるようになります。一番正確なのは、産婦人科で検査を受けることです。産婦人科に頻繁に通うことが困難な場合は、自宅で排卵検査薬を使って調べることになります。
タイミング法を行っても妊娠できないときは、ピックアップ障害、受精障害、卵巣の老化などが原因で妊娠できないかもしれません。これらの障害は、不妊検査で出てこないもので、原因不明と言われることもあります。
中々妊娠できないときは、体外受精や顕微授精を選択するのも一つの方法です。詳しくは排卵検査薬とタイミング法で紹介しています。
排卵検査薬のタイミング
排卵検査薬のタイミングは、通常であれば生理予定日の17日前から使用するようになっています。これは生理周期が正常な人を前提としているので生理不順の人はタイミングを取ることは難しいです。
今までは、排卵日当日に仲良しすることが一番妊娠しやすいと考えられていましたが、最近の研究結果では、排卵日より2日前に仲良しすることが妊娠しやすいことが分かってきました。
ですから、排卵検査薬が強陽性を示してから仲良しをすると、タイミング的に少し遅いことになります。これより早く仲良しすることで妊娠する確率が上がります。
では、排卵日の2日前をどうやって調べるといいのでしょうか?これを調べるには、生理予定日より10日目ぐらいから排卵検査薬を使って調べ、薄く陽性になった時点で仲良しすればいいことになります。詳しくは排卵検査薬のタイミングで説明しています。
排卵検査薬が陽性でも排卵しない?
排卵検査薬が陽性でも排卵しない状態が擬陽性と呼ばれるものです。陽性でも排卵されていないので、妊娠できる確率が下がってきます。基礎体温表を付けていると排卵したかどうか分かります。
また、検査後に長い時間放置したときやうっすら薄い線が出て陽性かどうか判別が付かない場合もあります。このようなことを避けるため検査する時期と時間が大切になります。
検査する時間帯は、朝が一番いいという人もいますが、濃度の濃い尿で判定するため正確な判定ができないことがあります。ある研究で午後4時から10時までの間に検査するといいというデータがあります。
排卵検査薬を使うには、正常な生理周期でないと難しい面があります。検査薬でいくらタイミングを取っても生理が安定しないと排卵日もズレることになります。生理不順を治療してから検査薬を使うようにしましょう。詳しくは排卵検査薬が陽性でも排卵しない?でまとめています。
排卵検査薬購入はどこで?
排卵検査薬購入はどこで買っていいのか分からなくなることがあります。以前は薬局やドラッグストアなどで購入できましたが、2009年6月から調剤薬局でしか購入できなくなりました。
通販でも購入できないのですが、海外の製品を輸入代行という形で通販を行っているところもあります。近所の調剤薬局で購入するか通販で買うかは自分のライフスタイルで決めてください。
ですが、最近厚生労働省の部会が排卵日を予測できる「黄体形成ホルモンキット」を一般解禁して薬局やドラッグストアで購入できるように審議しています。早ければ2015年以降に市販されるかもしれません。
今のところ購入できるのは薬剤師がいる調剤薬局だけです。どこの調剤薬局でも購入できるというわけではないので、事前に購入できるか確認してから訪問するようにしましょう。詳しくは排卵検査薬購入はどこで?で説明しています。
排卵検査薬の使い方
排卵検査薬の使い方は、使い方を間違ってしまうと正確に測定できないので注意しましょう。排卵日を特定する検査薬ですが、生理周期が安定していないと使うことができません。
特に生理不順がある人は注意しましょう。生理不順があると妊娠しにくい不妊の原因になります。生理が安定しない人は産婦人科で診察を受けて治療してから検査薬を使いようにしましょう。
排卵検査薬を使うときは、基礎体温表と一緒に使ったほうがいいでしょう。基礎体温表からは排卵日だけでなく、不妊の原因が推測できたりします。今からでも基礎体温を測るようにしてください。
排卵検査薬を使うタイミングは、生理予定日の17日前となっています。使用書には1日1回の使用となっていますが、産婦人科の中にはうっすら線が出てきたら1日2・3回使うように指導している産婦人科もあります。詳しくは排卵検査薬の使い方で紹介します。
妊娠では妊娠から出産までの疑問や対処法をたくさん紹介しています。読んでみてください。