生理不順と妊娠
生理不順でも妊娠できたという話を聞くことがあります。しかし、これはごく希にたまたま排卵があり受精して妊娠・出産に至った例です。生理不順の人は、一般のひとに比べて妊娠できる可能性は低いと考えられます。
生理不順には、大きな病気が隠れているかもしれないので、すぐに病院を受診したほうがいいでしょう。
生理不順で妊娠できない理由
生理が来れば妊娠できると思っていませんか?
生理が来ても、周期が不安定だったり出血が少なく生理痛も軽いものだったら妊娠できない病気になっているかもしれません。
前の生理の時はどうでしたか?
月2回生理が来たり、3ヶ月以上生理が来ないときは、排卵が起こっていない可能性があります。排卵しなければ妊娠できません。妊娠できないと悩む人の多くに排卵できない排卵障害があると言われています。
生理が短すぎても長すぎても排卵が起こっていない可能性があります。排卵を確認するには病院で調べてもらったほうが確実です。ストレスで生理不順になることもありますが、数ヶ月安定しないなら何か他に病気があるかもしれません。
生理不順だけで病院に行くのは気が引けるという人もいますが、重大な病気が隠れているかもしれないので勇気を持って病院へ行ってください。
生理不順と排卵障害
生理不順に大きく関係しているのが排卵障害です。排卵障害とはホルモンがうまく出ていなかったり卵巣に病気があってうまく排卵できない状態のことを言います。
うまく排卵できない原因として、ストレスや過度なダイエット、脳の視床下部や下垂体の異常、POCSや早発閉経などの卵巣病気などがあります。
排卵障害を起こしている人は、どれか一つだけの原因ではなく、複数の原因が絡み合って排卵障害が起こっていると考えられています。
排卵障害を改善して妊娠
排卵障害を改善すれは妊娠できる可能性も高まります。排卵障害を治療するには、排卵誘発剤で排卵を促す治療法が選択されます。
排卵誘発剤には、飲み薬であるクロミッドが用いられるのが一般的です。クロミッドはクロミフェン製剤でフェミロン・オリフェン・セロフェンも同じ薬です。
クロミッドとタイミング法を組み合わせる治療で妊娠を目指します。クロミッドには副作用があり、頸管粘液が減少したり子宮内膜が薄くなるなど影響が出てきます。
通常、数回試して妊娠しなければ、HMG-HCG療法へ移行することが多いようです。HMGは卵胞を育てる作用があり、HMGで卵胞を育てHCGで排卵を促す治療法です。
これでも妊娠できないなら、体外受精や顕微授精などが検討されます。
■卵子も老化する
妊娠する上で重要な役割を持っている卵子ですが、33歳頃から質の低下が始まり35歳を過ぎると急激に低下していきます。卵子の老化は止めることができないので、早めに治療を開始することが大切です。

妊娠前から初期にかけて葉酸を摂取することで、先天性の異常である、「神経管閉鎖障害」のリスクを70%も低減できることが分かっています。
日頃から、十分な量の葉酸を摂取することが大切です。
詳しくは、下記ページで説明しています。読んでみてください。
●妊娠前・初期に絶対必要な葉酸

赤ちゃんとママの明るい将来のためにも、今すぐ葉酸を摂取するようにしてくださいね。
葉酸サプリの選び方については、失敗しない!葉酸サプリの選び方で解説しています。こちらも併せて読んでみてみてください。
妊娠できない他の原因
この他にも、甲状腺の病気や男性不妊も妊娠できない理由となっています。甲状腺の機能が低下したり亢進したりするとホルモンバランスが崩れてうまく排卵できなくなります。
男性不妊は、排卵障害とは違いますが、重要な不妊の原因となっています。男性不妊は女性と同じぐらいの割合であるとされます。男性不妊を治療することで妊娠を目指します。
このように生理不順と妊娠は密接な関係があります。生理不順を改善することで、妊娠を目指すことができます。はやめに治療を開始することが妊娠への第一歩です。
生理不順について詳しくは生理不順でまとめています。生理周期については生理周期で詳しく説明しています。参考にしてください。
妊娠では妊娠から出産までの疑問や対処法をたくさん紹介しています。読んでみてください。