女性ホルモン
女性ホルモンは、卵胞ホルモン(エストロゲン)と黄体ホルモン(プロゲステロン)と二種類のホルモンのことを言います。エストロゲンとプロゲステロンは、生理周期によって増減して妊娠のための準備をします。
また、エストロゲンは動脈硬化を抑制する作用があることが分かり注目を集めています。
女性ホルモンは、体調にも深く関係していて、二つのホルモンのバランスが乱れると様々な不快な症状を引き起こします。
女性ホルモンを増やす食べ物
女性ホルモンを直接増やすというよりは、女性ホルモンに似た構造を持つ大豆イソフラボンを含む食品がいくつかあります。
大豆イソフラボンは、糖が結合した構造になっていますが、この糖が外れた形が大豆イソフラボンアグリコンになります。一般的に大豆イソフラボンとは大豆イソフラボンアグリコンのことを言っています。
女性ホルモンと大豆イソフラボン
大豆イソフラボンは、女性ホルモンに似た作用を持っていて、豆乳やイソフラボンが含まれているサプリを飲んでいる人もいると思います。
普段食べている大豆製品の中にも、イソフラボンを含んだ食品があります。
■大豆イソフラボンを含んだ食品(食品名/平均含有量mg/100g)
・きな粉/266.2
・揚げ大豆/200.7
・大豆/140.4
・凍り豆腐/88.5
・納豆/73.5
・煮大豆/72.1
・味噌/49.7
・油揚げ類/39.2
・豆乳/24.8
・豆腐/20.3
・金山寺みそ/12.8
・おから/10.5
・醤油/0.9
(厚生科学研究(生活安全総合研究事業)食品中の植物エストロゲンに関する調査研究(1998)より)
平成14年国民栄養調査(厚生労働省)から試算した日本人の平均摂取量は16~22mg/日とされています。
イソフラボンの食べ過ぎには注意!
日本人は、元々大豆製品を多く摂っている傾向があります。これに上乗せして大豆イソフラボンを摂るにはリスクが高まることでも知られています。
厚生労働省によると、”大豆イソフラボンアグリコンの一日の摂取量が30mgを超えないように設定すること”としています。また、注意事項として下記のようなことを挙げています。
・妊娠中の方、授乳中の方、乳幼児及び小児は摂取しないこと。
・過剰摂取はしないこと。(イソフラボンを含有する他の特定保健用食品等との併用には注意すること。)
・医療機関にかかっている方は医師に相談すること
上記を見れば分かるように、妊婦さんと子供(乳幼児及び小児)の上乗せ摂取の安全性は確立されていません。妊婦さんや子供が上乗せして食べることは推奨されていないので避けるようにしましょう。
しかし、今まで食べてきた大豆製品を止める必要はありません。大豆は良質のたんぱく質で、カルシウム等にも富む重要な栄養も含んでいるので他の食品と一緒にバランスよく食べることが大切です。過度な心配は不要です。
女性ホルモンと体調不良
女性ホルモンであるエストロゲンとプロゲステロンは双方に関連してバランス保っています。このホルモンバランスが崩れると色々な体調不良を引き起こす生理前症候群の原因になっていることが分かっています。
女性ホルモンを管理している脳の下垂体や視床下部といった器官は自律神経の影響を受けやすい器官です。強いストレスや過度なダイエットなどを行うと影響を受け頭痛や吐き気、めまい、腹痛、腰痛など様々な不快な症状を起こしてしまいます。
生理前になると体調が悪くなるという人は生理前症候群かもしれません。生理前症候群は、食生活を見直したり不規則な生活を改めると改善が期待できます。
ストレスも体調を崩す原因となっているので、ストレスを解消することも大切です。ヨガやウォーキングなど軽い運動もおすすめです。体調不良を感じたら運動などをしてストレスを解消するようにしましょう。
この他、女性ホルモンと関係が深い生理周期については生理周期で詳しく説明しています。参考にしてください。
妊娠では妊娠から出産までの疑問や対処法をたくさん紹介しています。読んでみてください。