妊婦の体重増加
妊婦さんの体重増加は、標準の人で7~12kg、やせ型の人で9~12kgの増加が目安となります。
妊娠中の体重が増えすぎると、様々なトラブルやリスクが増える原因になります。妊娠中は12kg以上太らないように体重を管理していきましょう。
妊婦さんの体重増加を管理する時期は、妊娠16週頃から始めるといいでしょう。
妊婦が体重増加する原因
妊婦さんが体重増加する原因として、妊娠中はお腹の赤ちゃんに栄養を送り、出産や授乳期に備えて体に脂肪が付きやすくなります。
それに加えて、つわり後の食欲が増すことによって体重増加してしまうのです。
しかし、体重が増えすぎると様々なリスクが増えトラブルの原因となります。妊娠中は12kg以上体重増加がないように気をつけていきましょう。
次は、体重増加によるリスクについて詳しく紹介してきます。
妊婦の体重増加のリスク
妊婦さんが、必要以上に体重が増加してしまうと、色々なリスクが増えるようになります。
■妊婦の体重増加リスク要因
・妊娠高血圧症候群になりやすい。
・妊娠糖尿病のリスクが増える。
・疲れやすくなる。
・微弱陣痛。
・出産が長引く。
・妊娠線ができやすい。
・体重が元に戻りにくい。
以上のようなリスクが増えることになります。
●妊娠高血圧症候群になりやすい。
妊娠高血圧症候群とは、昔は妊娠中毒症と呼ばれていたもので、妊娠で心臓などに負担が掛かり全身の血管機能が低下して浮腫や高血圧、尿タンパクなどを起こす病気です。
重症化すると、痙攣発作や脳卒中を起こすことがあり、出血が止まらなくなる病気も併発することもあります。また、早産や常位胎盤剥離も起こりやすくなります。
早期発見のためには、妊婦健診を欠かさず受けることが大切です。サボらずにちゃんと妊婦健診を受けるようにしましょう。
●妊娠糖尿病のリスクが増える。
妊娠中は、血糖値が下がりにくい傾向があります。
妊娠すると胎盤からhPL(人胎盤性ラクトーゲン)というホルモンが分泌されます。このホルモンは、赤ちゃんがママの血液から糖分を吸収しやすいように血糖値を下がりにくくする作用があります。
通常は、ママの膵臓からインスリンが出て調整するのですが、コントロールがうまくいかずに糖尿病になってしまいます。
●疲れやすくなる。
体が重くなると、疲れやすくなります。ちょっとした動作でも負担になるので、なるべく太らないようにしましょう。
●微弱陣痛。
肥満になると、陣痛を感じにくい微弱陣痛になりやすいと言われます。微弱陣痛は母子の疲労が溜まりやすくお産も長引く傾向にあります。
●出産が長引く。
微弱陣痛や弛緩出血(出産後に出血が止まらない)などが起こりやすく出産が長引く傾向にあります。
●妊娠線ができやすい。
肥満になると、脂肪が増えるため妊娠線ができやすくなります。
●体重が元に戻りにくい。
出産後も体重が戻らず体型も妊娠前に戻りにくくなります。
妊婦さんが必要以上に体重が増加すると、上記のようなリスクが増えることになります。
このようなリスクを増やさないためにも、体重増加は適正体重範囲内になるように食生活や生活習慣を改善していきましょう。
この他、妊娠したい人向けの話題全般は妊娠したいで、妊婦さんの生活する上での注意点は妊婦の注意点でまとめています。読んでみてください。
他にも妊娠では、妊娠したい人や妊娠初期の人に向けた情報がたくさんあります。参考にしていください。