尿蛋白と妊婦、妊娠中の尿蛋白高値なら妊娠高血圧症候群(妊娠中毒症)に。
尿蛋白と妊婦さんが指摘されると、食事や生活習慣に気をつけるように指導されます。
尿蛋白が+以上のときは、注意するようにしましょう。
+が出るのは、体が疲れているときやストレスなどでも妊婦さんは出やすいと言われます。+や++のときは時間を空けて再検査することが多いようです。
尿蛋白は、妊娠後期と言われる妊娠32週以降に発症するのが多いとされますが、32週未満でも発症します。この場合は重症化しやすいと言われています。
尿蛋白の原因
尿蛋白が妊婦さんから出る原因は、腎臓の機能低下して尿にタンパク質が漏れ出てることが考えられます。検査で++や+が2回以上出ると妊娠高血圧症候群(妊娠中毒症)が疑われます。
尿蛋白の診断基準
日本産科婦人科学会によると、尿蛋白の基準値により軽症と重症に分類されます。
■軽度の尿蛋白
24時間尿でエスバッハ法またはこれに準ずる測定法(試 験 管 法)に よ り,30mg/dl以上および200mg/dl未満の蛋白が検出された場合をいう.随時尿またはペーパーテストを使用する場合には,2回以上の検査を行い連続して 2回以上の陽性の場合を蛋白尿陽性とする.
■重度の尿蛋白
24時間尿でエスバッハ法 またはこれに準ずる方法により,200mg/dl以上の蛋白が検出された場合をいう.随時尿またはペーパーテストを使うときは,2回以上の検査を行い,連続して 2回以上この値を越えた場合とする.
参考記事:妊娠高血圧症候群
このように尿蛋白の数値によって軽症と重症に分類されます。
妊娠高血圧症候群(妊娠中毒症)は、尿蛋白の数値だけでなく、血圧や浮腫の状態によって総合的に判断されます。
次は、妊娠中毒症について詳しく紹介します。
妊娠高血圧症候群(妊娠中毒症)とは?
妊娠高血圧症候群(妊娠中毒症)とは、妊娠20週以降に高血圧が計測されるようになり産後12週までに正常値に戻ることを言います。
妊娠高血圧症候群は、以前は妊娠中毒症と呼ばれていたもので、妊娠32週以降に発症することが多いものです。しかし、妊娠32週未満でも発症することがあり、この場合は重症化しやすいと言われます。
■妊娠高血圧症候群の症状
・高血圧
・尿蛋白
・むくみ
重症になると
・けいれん発作(子癇)
・脳出血
・肝臓や腎臓の機能障害
・HELLP症候群
・胎児発育不全
・常位胎盤早期剥離
・胎児機能不全
など、母体と赤ちゃんに重大な影響を及ぼすこともある病気です。
●気になる初期症状
妊娠高血圧症候群になる前兆として、むくみがあります。体重が1週間で500g以上増えたときはむくみがある可能性が高くなります。
この病気は、進行も早いのですぐに産婦人科を受診するようにしてください。
■妊娠高血圧症候群になりやすい人
・糖尿病、高血圧、腎臓の病気を持っている。
・肥満。
・40歳以上。
・家族に高血圧の人がいる。
・初産婦
・多胎妊娠
(日本産婦人科学会HPより)
以前、この病気に掛かったことがある人は、この病気になりやすいようです。注意しましょう。
妊娠高血圧症候群の原因
妊婦さんが、妊娠高血圧症候群になる原因はよく分かっていません。最近の研究では、胎盤が血液や酸素をうまく補給できなくて様々な物質を作るのが原因ではないかと考えられています。
妊娠高血圧症候群を予防するには?
様々な予防法が試みられていますが、いまだ効果的な予防法は確立されていません。
今、妊婦さんにできることは、糖分や塩分を控え適切な体重管理をすることです。妊婦検診を忘れずに受けるようにして、病気の早期発見に務めましょう。
治療法としては、安静が第一です。
この病気は、見た目では分かりにくい特徴があり、家族の理解と協力が必要です。病院で指導される方法を正しく守り、安静と食事療法で症状がひどくならないようにしましょう。
この他、妊娠したい人向けの話題全般は妊娠したいで、妊婦さんの生活する上での注意点は妊婦の注意点で詳しく紹介しています。
他にも妊娠では、妊娠したい人や妊娠初期の人に向けた情報がたくさんあります。参考にしていください。