クロミッド
クロミッドは、月経不順や無排卵、不妊治療などを行う際に用いられる治療薬です。この薬には排卵を誘発する性腺刺激ホルモンが入っていて脳の下垂体を刺激して卵巣から排卵を促すことを目的としています。
不妊治療の第一歩として投薬される場合が多く、排卵障害や黄体機能不全が疑われる場合に投薬されることが多いようです。
クロミッドの副作用として多胎妊娠(双子以上)やOHSS(卵巣過剰刺激症候群)があります。他にも顔が赤くなったりお腹の張りを感じたりする場合があります。多胎妊娠の確率は2〜5%、OHSSになるリスクは0.4〜0.5%程度です。
この他の副作用として、長期間使用することで頸管粘液の粘りが高くなることや子宮内膜が薄くなる症状があると言われます。この副作用を避けるため3周期飲んで1周期お休みなど不妊治療を行っている施設で対策がとられています。
POCS(多嚢胞性卵巣症候群)と診断された人は副作用にも敏感になっていて、より慎重な投与が行われます。
クロミッドの飲み方
通常月経開始後3日から、毎日一錠ずつ5日間服用します。通常飲み始めてから12~14日程度で排卵が起こりますが、排卵が確認できない場合は二錠三錠と薬を増やしていきます。
社会保険では一日二錠までしか認められていないため、三錠に増やす場合には自費となり自己負担が増えます。
この次は、クロミッドが効かないときについて詳しく紹介します。まだまだ続きます。
クロミッドが効かないときは
一般的には、クロミッドが効かないときはhCG注射(HMG-HCG療法(ゴナドトロピン療法))が行われます。この注射は黄体ホルモンと同じ働きをする薬で卵巣を直接刺激して排卵を促すものです。
クロミッドより強力に排卵を起こさせるため副作用として多胎妊娠(双子以上)やOHSS(卵巣過剰刺激症候群)になりやすいと言われています。多胎妊娠になる確率は20%程度のようです。
HCG注射をすると妊娠してない場合にも一週間ぐらいは検査薬が陽性と反応する場合があります。

妊娠前から初期にかけて葉酸を摂取することで、先天性の異常である、「神経管閉鎖障害」のリスクを70%も低減できることが分かっています。
日頃から、十分な量の葉酸を摂取することが大切です。
詳しくは、下記ページで説明しています。読んでみてください。
●妊娠前・初期に絶対必要な葉酸

赤ちゃんとママの明るい将来のためにも、今すぐ葉酸を摂取するようにしてくださいね。
葉酸サプリの選び方については、失敗しない!葉酸サプリの選び方で解説しています。こちらも併せて読んでみてみてください。
クロミッドと飲酒
クロミッド服用中に飲酒ををしてよいか?と言う疑問がありますが、絶対ダメとと言うドクターと適度なら可というドクターがいて意見が分かれているようです。晩酌程度ならOKという施設もあり、施設ごとに判断が違ってくるようです。
がぶ飲みや大量の飲酒はどこの施設でもNGです。飲酒は自己判断せずに必ず担当医に相談するようにしてください。
飲酒は胎児に悪影響を及ぼすことが分かっていて、妊娠が分かると禁酒しなければなりません。母乳にも影響があるので、どちらにしろ禁酒しなければならないのです。クロミッドを毎日飲んでいる人は週二回の休肝日を作るなど徐々に減らしていったほうがいいかもしれません。
治療については多嚢胞性卵巣症候群の治療で詳しく説明しています。参考にしてください。
クロミフェン製剤についてはクロミフェンで詳しく説明しています。
POCSについては多嚢胞性卵巣症候群でまとめています。参考にしてください。
不妊に関係する病気は妊娠しにくい病気で詳しく紹介しています。
妊娠では妊娠から出産までの疑問や対処法をたくさん紹介しています。読んでみてください。