妊娠中期の下腹部痛
妊娠中期の下腹部痛は、心配のないものと流産や早産の可能性があるものがあります。
痛みが続く場合や出血を伴った腹痛は、すぐに産婦人科を受診するようにしてください。
出血なしの場合でも、早産や流産の可能性があるので、産婦人科連絡して指示を仰ぐようにしてください。
出血の色は鮮血や茶褐色が多いです。出血を確認したらすぐに病院を受診するようにしましょう。
妊娠中期の下腹部痛の原因
妊娠中期、22週、6ヶ月頃に下腹部痛が起こる原因として
・流産や早産
・靱帯の張り
・便秘や下痢
このような原因が考えられます。
この中でも、特に心配なのが流産や早産です。
次は、この原因について詳しく紹介していきます。
下腹部痛を起こす原因
流産や早産
妊娠中期に心配なのが流産や早産です。妊娠12~22週未満の場合が流産(後期流産ととして区別)、それ以降は早産に区別されます。
妊娠中期は妊娠初期に比べてぐっと流産率も低くなって全体の約1.5%ぐらいになります。確率は低いもののゼロではないので注意が必要です。
症状としては、持続的な痛みや周期的な痛みがある、出血を伴っていることが多いです。
出血の色は鮮血が多いですが、茶色など他の色の場合もあります。色だけでは判断できないので、急いで産婦人科を受診するようにしてください。
■流産や早産を起こす原因
流産や早産を起こす原因は、ほとんどが母胎側にあるといわれています。
原因として
・感染症への感染
・頸管無力症
・子宮筋腫
・子宮の異常
このような原因があります。
感染症になると絨毛膜羊膜炎などになって、お腹の赤ちゃんに影響が出る場合があります。
頸管無力症とは、何らかの原因で子宮の入り口である頸管が緩んでくる病気です。そのままだと、赤ちゃんが出てきて早産になる可能性もあるので頸管を縛る手術を行う場合があります。
子宮筋腫も場所によっては、出産へ影響することあります。子宮に先天的な異常があると、流産や早産のリスクが高まると言われています。
靱帯の張り
子宮を支えている円状の靱帯が、子宮の成長に追いつけずに突っ張ったり痙攣を起こすことで下腹部痛を起こすことがあります。
靱帯が突っ張るときは、右側が突っ張る、または左が突っ張るといった片方が痛むことが多いです。左右両方が同時に突っ張ることは少ないです。
靱帯の張りは、痛いほうを下にして安静にすれば次第に治まってきます。それでも治まらないときや、強い痛み、周期的な痛み、出血があるときは急いで産婦人科を受診するようにしてください。
便秘や下痢
便秘や下痢も痛みの原因となります。妊娠中に便秘や下痢で悩んでいる人も多く、食生活の改善や軽い運動(医師から安静を指示されている人は除く)を行うことによって改善していきます。
下痢の場合は、ホルモンの影響と考えられますが、原因が分からなこともあるので病院を受診して診断してもらいましょう。
妊娠中期の下腹部痛は、自然に治ることも多いです。しかし、安静にしても痛みが治まらないときや、痛みが強いまたは周期的に続く、出血を伴うときは急いで病院を受診するようにしましょう。
この他、妊娠中期の話題は妊娠中期の注意点で、妊娠したい人向けの話題は妊娠したいで紹介しています。読んでみてください。
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