妊娠初期とトキソプラズマ症
妊娠初期にトキソプラズマ症に感染してしまうと、垂直感染でお腹の赤ちゃんに感染することがあります。
特に、妊娠初期に感染してしまうとお腹の赤ちゃんへ感染する確率が高くなります。また、症状の重症度も高くなり、赤ちゃんに水頭症、脈絡膜炎による視力障害、脳内石灰化、精神運動機能障害などのリスクを高めます。
■トキソプラズマ症の症状
たいていの人は無症状で、少ない割合でリンパが腫れたり、風邪のような症状が出ることがあります。
トキソプラズマ原虫は、ヒトや家畜など全ての温血動物に寄生していて、牛、豚、鶏、鴨etc・・・普段口にする食用肉からも感染するので注意が必要です。また、土の中にも存在してガーデニングなどからも感染します。
ペットにも寄生していて、問題になるのが猫です。
トキソプラズマ症と猫
トキソプラズマ症の感染で問題になるのが猫です。トキソプラズマ原虫は、猫の腸に届くことで『有性生殖』(オスとメスに分化)して人間に感染します。
猫の中でも特に注意したいのが、外で飼っているネコと野良猫です。一番感染するリスクが高いのが「トキソプラズマに感染して二週間以内のネコ」です。
感染するリスクが高いのは、ネコの排泄物からです。妊娠中は、ネコのお世話は他の家族にやってもらうなど感染しないように気をつけましょう。
この次は、食用肉からの感染とネコやお肉からの感染予防法について詳しく紹介します。まだまだ続きます。
トキソプラズマ症とお肉
トキソプラズマは、生肉や十分に加熱していない食用肉からも感染します。妊婦さんは抵抗力も低下しているので生肉やレアな焼き具合のお肉は食べないようにしましょう。
■トキソプラズマ症のリスクが高いお肉
・生ハム
・レアなステーキ
・ユッケや生肝
・生サラミ、生ベーコン
・馬刺し、鹿刺し
・鳥刺し、クジラ刺身
・野鳥料理、イノシシ料理
・この他生肉全般
生ハムや生サラミは、料理として出される場合も多いと思うので注意が必要です。
トキソプラズマ症を予防するには
妊婦さんがトキソプラズマへの感染を予防するには、いくつかの対策があります。
■ネコの場合
・ネコの世話は、家族にやってもらう。
・ネコのトイレは毎日掃除。
・排泄物処理はメガネ、使い捨て手袋着用。
・餌は生肉を出さない。
・飼い猫は外に出さない。
・新しくネコを飼わない。
・十分に手洗い。
■生肉の場合
・十分に加熱する。
・中心の赤い部分が無くなるまで加熱。
・包丁は肉用、野菜用に分ける。
・包丁やまな板の殺菌。
・手洗いの励行。
■ガーデニングの場合
・メガネ、使い捨て手袋の着用。
・マスクを付ける。
・手洗いを十分に。
この他にも川の水や井戸水は飲まない、殺菌されていない牛乳は飲まない、殺菌されていないミルクで作られた乳製品は食べないなどに対策があります。
とにかく、妊娠中は生もの(お肉や魚)や加熱していない食品(スモークサーモンなど)は、食中毒の危険もあるため食べないほうがいいでしょう。

妊娠初期に葉酸を摂取することで、先天性の異常である、「神経管閉鎖障害」のリスクを70%も低減できることが分かっています。
日頃から、十分な量の葉酸を摂取することが大切です。
詳しくは、下記ページで説明しています。読んでみてください。
●妊娠初期に絶対必要な葉酸

赤ちゃんとママの明るい将来のためにも、今すぐ葉酸を摂取するようにしてくださいね。
葉酸サプリの選び方については、失敗しない!葉酸サプリの選び方で解説しています。こちらも併せて読んでみてみてください。
妊娠初期はトキソプラズマ症に感染しやすくなっているので、十分に注意して過ごすようにしましょう。
この他、妊娠初期の注意事項は妊娠初期の注意事項で、気をつけることは妊娠初期に気をつけることで詳しく紹介しています。
妊娠初期の注意点は妊娠初期の注意点で紹介しています。
妊娠したい人向けの話題は妊娠したいでまとめました。読んでみてください。
妊娠では、妊娠したい人や妊娠初期の人に向けた情報がたくさんあります。参考にしてください。