妊娠中の抜歯
妊娠中の抜歯は、様子を見て産後まで抜歯しないことが多いです。どうしても痛む場合や医師の判断によって抜歯されることもあります。
特に親知らずがある人は、妊娠中に悪化しやすいと言われます。日頃からの口腔ケアが大切になってきます。
妊娠中の抜歯における影響
妊娠中に抜歯をして影響が考えられるのが、投薬される抗生物質と麻酔、痛み止めです。
抗生物質は、ペニシリン系 (バラシリン・バカシル・ペングローブ等)やセフェム系 (トミロン・オラセフ・セフゾン等)は問題がないとされます。
歯科で使用される麻酔は、キシロカイン(リドカイン)は使用しても問題はないとされます。
痛み止めとして、カロナールが使われることが多いです。インダシン、ボルタレン、クリノリルは妊婦さんに投与が禁忌になっているので注意が必要です。
この次は、妊娠中の抜歯によるリスクと虫歯予防について詳しく紹介します。まだまだ続きます。
妊娠中の抜歯によるリスク
希にですが、妊娠中に抜歯することによるリスクとして
・感染症の発症。
・感染性心内膜炎の発症。
妊婦さんが自分で気が付かない心臓疾患があることがあります。血栓ができて今後の生活に重大な影響を及ぼすこともあります。
歯周病が早産、低体重児出産のリスクに
妊娠中のホルモンの変化で、妊婦さんは歯周病になりやすいと言われます。
歯周病である歯槽膿漏を放置しておくと、健康な妊婦さんに比べて早産になるリスクが7倍、低体重児を出産するリスクが5倍になると言われます。
妊婦さんは、いつも以上に口腔ケアを行うことが大切です。
妊婦さんの歯周病を予防
妊娠中に抜歯しなくていいように、日頃からしっかりと口の中をケアしていきましょう。
・歯磨きを丁寧に。
・つわり中は口ゆすぎ。
・定期的に歯科検診。
・キシリトール入りガムを噛む。
このような予防策を行って歯周病を防ぐようにしましょう。
●歯磨きを丁寧に。
歯周病の原因となるプラークを除去するためにしっかりと歯磨きをするようにします。親知らずが生えている人は、歯の隙間や凹凸が多いのでしっかりブラッシングすることが大切です。
●つわり中は口ゆすぎ。
つわり中は、歯ブラシを口に入れるだけでもムカムカしたり吐き気が出ることが多いです。これでは、歯磨きは無理なので口をゆすいで口の中に全瘤物がないようにします。
ミント系の洗口液だとスッキリしていいかもしれません。
●定期的に歯科検診。
妊娠中は、定期的に歯科検診に行ったほうがいいかもしれません。虫歯も初期段階なら治療も行えるので定期的にチェックしたほうが安心です。
虫歯の治療は、妊娠中期に行うことが多いようです。
●キシリトール入りガムを噛む
虫歯や歯周病菌の増加抑制作用があると言われるキシリトール入りガムを噛むと虫歯の発生を抑制することができるとされます。
食べ過ぎると下痢になることがあるので、適量を噛むようにしましょう。
このように、妊娠中の抜歯はしなくていいように日頃のケアが大切になってきます。できるだけ口の中が清潔になるように心がけましょう。
この他、妊娠中の歯の治療全般については妊娠中の歯の治療で、妊娠中の注意点は、妊娠中の注意点で紹介しています。
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