絨毛膜下血腫(じゅうもうまっかけっしゅ)とは
絨毛膜下血腫とは、絨毛膜(卵膜と言われる3層の膜の一つ)の下に血液が貯まっていくことをいいます。子宮口の近くにできると出血しやすいといわれます。
絨毛膜下血腫の超音波写真
実際の絨毛膜下血腫は、エコー写真に上記の画像のように写ります。画像の右側、※のところの黒いスペースが絨毛膜下血腫の部分です。
「エコーフリースペースが認められてもなんら臨床症状を示さないときは,自然に消失することもある」と記載されているので、症状がなく自然に消失することもあります。
絨毛膜下血腫の原因
絨毛膜下血腫ができる原因は、胎盤が作られる過程で出た血液が貯まっていって血腫となると考えられています。
胎盤ができるときに子宮内膜に根を張る過程で血管が絨毛膜に入り込み血管が増えるために出血が起こりやすい状態になります。
このときに出血を伴う場合もあり、鮮血が大量に出血する場合もあります。
絨毛膜下血腫の症状
血の塊は血腫と呼ばれ出血を伴うこともあり、かなり大量に出血する場合もあります。血腫と言えば丸いもの想像しますが、実際には三日月状や円状に血腫ができていきます。
絨毛膜下血腫で流産?
絨毛膜下血腫は、鮮血が大量に出血する場合も多く不安になりますが、妊娠が継続している限り流産とはならず赤ちゃんは育っていくとされます。
大体妊娠5ヶ月ぐらいで治まるはずなので、血腫の影響が赤ちゃんに及ぶことはないとされます。
この次は、絨毛膜下血腫の大きさについて詳しく紹介します。
絨毛膜下血腫の大きさ
絨毛膜下血腫の大きさはエコーで計測すると約1~7cmぐらいで観察されます。
大きいものは8cmを超えるものがあり、胎嚢(たいのう)よりも大きいときがあります。この場合は即入院・経過観察となる場合があります。
入院後は安静を指示され、トイレ以外はベッドで横になって過ごします。産院によっては自宅安静となることも。
病院と同じでトイレ以外では横になって安静にしておくのが大事です。家族や両親に協力してもらってしっかりと安静にしておきましょう。
血腫のほとんどは子宮に吸収されるか自然消滅していくようです。血腫が大きくなるときや出血が続く場合には管理入院の措置が取られることがあります。
治療法は?
絨毛膜下血腫の治療は安静にすること。張り止めなどの点滴を打つ以外には特別な処置はないです。とにかく動かずに吸収されるのを待つ以外にありません。
産院によっては薬なしで安静も必要ないと言われることもあります。病院によって治療方針があるので納得がいくまで医師と話し合ってください。
絨毛膜下血腫が大きくなり過ぎると出血と一緒に赤ちゃんを押し出してしまう可能性もあります。しっかりと安静にしておくことが大切です。
20週を超えても続く場合は、新生児ICU(NICU)を持った施設で入院になることがあります。
一般的には22週から生まれてくる赤ちゃんは早産となりますが、早産の場合にもNICUなら、適切な処置を受けられます。
ここまで書いていると絨毛膜下血腫は怖い病気ですが、ほとんどは通常の妊婦さんと同じで出産できることが多いのです。
不安はストレスとなって赤ちゃんに影響しますから、ポジティブな気持ちで治療を受けましょう。
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