乏精子症
乏精子症(oligozoospermia)とは、健常な男性より精子の数が少ない病気で、男性不妊の原因になっています。
精液検査を行って、1mLの中に1500万または2000万より少ない状態です。自然妊娠を希望なら、4000万以上が理想とされます。
精子は性状によって様々な表現があります。
・乏精子症 1mLの中に1500万または2000万以下
・精子無力症 運動率 50%未満
・無精子症 精液中に存在しない
乏精子症の原因
乏精子症と診断される原因は
・精索静脈瘤
・造精機能障害
この二つが大きな原因とされています。この他にも、原因不明のことが多いです。
●精索静脈瘤
睾丸の静脈にコブができるもので、腹部からの血液が逆流してできると言われています。健常な男性でも約15%にあるとされ、右または左、もしくは両方にコブができることもあります。
陰のうの中の温度が上がって精子を作りにくくしています。
精索静脈瘤があっても自然妊娠できますが、男性不妊の人の約40%にあるとされ男性不妊の原因になっています。
精索静脈瘤を手術などで改善できれば、自然妊娠も期待できます。
●造精機能障害
造精機能障害とは、正常な精子を作ることが難しい状態のことです。男性不妊の原因の約90%を占めると言われています。
原因としては不明なことも多く、ホルモンや精巣の異常が原因ではないかと考えられています。
治療法としては、漢方薬やホルモン剤などが処方されます。
漢方では、補中益気湯(ほちゅうえっきとう)や牛車腎気丸(ごしゃじんきがん)、八味地黄丸(はちみじおうがん)、桂枝茯苓丸(けいしぶくりょうがん)、桂枝加竜骨牡蠣湯(けいしかりゅうこつぼれいとう)、柴胡竜骨牡蠣湯(さいこかりゅうこつぼれいとう)などが処方されることが多いようです。
漢方薬は、すぐに改善できるものではないので、3ヶ月から半年間服用を続いて効果が判定されます。

妊娠前から初期にかけて葉酸を摂取することで、先天性の異常である、「神経管閉鎖障害」のリスクを70%も低減できることが分かっています。
日頃から、十分な量の葉酸を摂取することが大切です。
詳しくは、下記ページで説明しています。読んでみてください。
●妊娠前・初期に絶対必要な葉酸

赤ちゃんとママの明るい将来のためにも、今すぐ葉酸を摂取するようにしてくださいね。
葉酸サプリの選び方については、失敗しない!葉酸サプリの選び方で解説しています。こちらも併せて読んでみてみてください。
この次は、乏精子症を改善するために必要なことについて詳しく紹介します。まだまだ続きます。
乏精子症を改善するために
乏精子症を改善するためには、精巣を温めないようにすることが大切です。
漢方やビタミンEを服用しながら実践するといいでしょう。
■乏精子症を改善する方法
・不妊外来を受診して原因究明。
・ブリーフはやめてトランクス。
・自転車やバイクは止める。
・締め付けるジーンズはNG。
・常に風通しが良くなるように。
・長時間の運転は控える。
・膝上でのPC禁止。
・育毛剤も控える。
・健康的な食事。
・十分な睡眠。
・ストレスの解消。
とにかく冷やすこと、温めないことを考えて改善していきましょう。
不妊の原因を知るためにも、不妊外来を受診して原因を調べることが大切です。産婦人科の医師と共に妊娠を目指していきましょう。
この他、男性不妊と自然妊娠については男性不妊と自然妊娠で自然妊娠する方法については自然妊娠する方法で詳しく紹介しています。
妊娠の可能性がある症状については妊娠の可能性がある症状でまとめました。読んでみてください。
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