高熱と精子、高熱で精子が減少?おたふく風邪とインフルエンザが不妊の原因?

高熱と精子

高熱と精子

高熱を出すと精子に影響が出るということは、一度は聞いたことがある人も多いと思います。

高熱を出す原因として、インフルエンザやおたふく風邪、風疹などがありますが、この中でもおたふく風邪の影響が指摘されています。

おたふく風邪の高熱で精子が減少?

高熱と無精子症、高熱で精子が減少?おたふく風邪とインフルエンザが不妊の原因?

精子数の減少との関係が指摘されているのがおたふく風邪です。

成人男性がおたふく風邪になると、40℃以上の高熱になる症状が数日続くことがあります。

おたふく風邪の影響が精巣炎になる原因となり、精子に影響が出る可能性があります。精巣炎以外にも他の付属器へ炎症が進行して男性不妊の原因になる場合があります。

ご存じの方も多いと思いますが、精子は熱に弱いと言う特徴があります。精子を形成する過程や精子の通り道に熱を持ったところがあると精子に影響が出る可能性があります。

どれぐらいが高熱なの?

一般的に高熱というと、40℃以上の熱を指します。これぐらいの高熱になると立つことさえ困難な状態となります。

40℃以上の高熱が症状になる疾患は、おたふく風邪やインフルエンザなどがあります・

インフルエンザも高熱で精子減少?

インフルエンザも高熱で精子減少?

同じ高熱を出す症状があるインフルエンザですが、影響はあるのでしょうか?

厚生労働省のHPでは、精子が減少するなどの副反応は記載されていません。精子に関しては高熱で減少する文献も検索できませんでした。

現在のところ、インフルエンザと精子減少は関連はないとしています。

無精子症と高熱の関係ですが、高熱が無精子症の原因になることはありますが、その他の原因によって起こっている可能性も大きいようです。

自分では正確な診断ができるわけもありませんから、男性不妊を専門とする病院やクリニックを受診して診断してもらいましょう。

参考:定期接種化が期待される”おたふくかぜワクチン”

妊娠を考えるなら、先天性異常のリスクに注意!

妊娠を考えている方に知ってほしいことがあります。

それは、妊娠初期に大事な栄養素である葉酸が不足してしまうと、「無脳症」や「二分脊椎」など先天性異常のリスクが高くなるということです。

このことは、世界的な疫学的調査で判明したことで、日本でも2002年より厚生労働省が妊娠初期の女性に対して葉酸を積極的に摂取するように通知を出しています。

葉酸は、日頃の食事でも摂取できますが・・・
妊娠初期は葉酸を摂取が大事

葉酸は絶対に必要な栄養素なので、不足しないように注意してください。

詳しくは、下記ページで説明しています。読んでみてください。

妊娠初期に絶対必要な葉酸
妊娠初期に絶対必要な葉酸

赤ちゃんの明るい将来のためにも、今すぐ葉酸を摂取するようにしてくださいね。

葉酸サプリの選び方については、失敗しない!葉酸サプリの選び方で解説しています。こちらも併せて読んでみてみてください。

失敗しない!葉酸サプリの選び方
失敗しない!葉酸サプリの選び方

この他、無精子症全般については無精子症とは?で、男性不妊と自然妊娠については男性不妊と自然妊娠で解説しています。

自然妊娠する方法については自然妊娠する方法で詳しく紹介しました。

妊娠の可能性がある症状については妊娠の可能性がある症状でまとめています。

妊娠したい人向けの話題は妊娠したいで詳しく紹介しました。

妊娠では、妊娠したい人や妊娠初期の人に向けた情報がたくさんあります。参考にしてください。

多嚢胞性卵巣症候群の症状と治療

多嚢胞性卵巣症候群
(たのうほうせいらんそうしょうこうぐん)
Polycystic ovary syndrome
PCOS または PCO

多嚢胞性卵巣症候群の症状と治療、改善するには

多嚢胞性卵巣症候群とは、卵巣の中にたくさんの卵胞(卵子を包む膜)があり卵子をうまく排出できない状態のことをいいます。

エコー(超音波検査)で見てみるとブドウの房のようにたくさんの卵胞を見ることができます。(ネックレスサインとも言う)

古くから知られている病気ですが、根本的な治療法は確立されていません。

ですが、そのほとんどが軽症で、医療機関でしっかりとした治療を行えば、排卵が起こったり無月経が改善されたりといい方向へ改善していきます。

治療法としては、妊娠を望む場合と望まない場合で治療法が違ってきます。

多嚢胞性卵巣症候群の症状

多嚢胞性卵巣症候群の症状

POCSの症状として多くあるのが月経不順や無月経です。この症状は、比較的よく見られる症状でPOCSと診断された人のうち99.9%にみられます。

その他の症状として、多毛やにきび、低声音、陰核肥大などの男性化兆候、肥満などがあります。欧米では肥満が多いようですが、日本では全体の14.3%とそれほど多くはありません。

※新しく診断基準に改定されました。

■新しい多嚢胞性卵巣症候群の新診断基準
(日本産科婦人科学会 生殖・内分泌委員会,2007)
Ⅰ.月経異常
Ⅱ.多嚢胞性卵巣
Ⅲ.血中男性ホルモン高値 または LH基礎値高値かつFSH基礎値正常

新しい基準よる症状は

肥満(BMI25以上を肥満と判定)
②男性化徴候
低音声,陰核肥大,喉頭隆起の突出,骨格筋の発達など
③皮膚症状
多毛(Ferriman-Gallway の多毛スコア),座瘡,男性型脱毛(頭頂部・後頭部),黒色棘
細胞腫(インスリン抵抗性の徴候;首,腋下,鼠径部にみられる黒色びまん性の色素沈着)
参考:PCOS の新しい診断基準 – 日本産科婦人科学会

このような症状を呈します。

関連記事:多嚢胞性卵巣症候群の症状

多嚢胞性卵巣症候群は、妊娠できない?

多嚢胞性卵巣症候群は、妊娠できない?

多嚢胞性卵巣症候群の症状として無排卵があるため、妊娠できない不妊の状態になることがあります。

しかし、早期に適切な治療を行うことで、無排卵の症状を改善できる可能性があります。

不妊以外でも、月経不順や不正出血などの症状があります。

妊娠を希望する場合と希望しない場合では治療法が異なってきますので、病院の産婦人科医とよく相談するようにしてください。

妊娠したいなら、先天性異常のリスクに注意!

妊娠したいなら、先天性異常のリスクに注意!

妊娠を考えているなママに知ってほしいことがあります。

妊娠前から妊娠初期にかけて、重要な栄養素の葉酸が不足すると、「無脳症」や「二分脊椎」といった先天性異常のリスクが高くなることが分かっています。

これは、世界的な疫学調査で判明したことで、日本でも2002年より厚生労働省が妊娠前や妊娠初期の女性に葉酸を積極的に摂取するように勧告を出しています。

葉酸は、日頃の食事でも摂取できますが・・・
妊娠したいなら葉酸を摂取

葉酸は、絶対必要な栄養素なので、不足しないように注意しましょう。

詳しくは、下記ページで解説していますので読んでみてください。

妊娠前・初期に絶対必要な葉酸
妊娠前、妊娠初期に絶対必要な葉酸

赤ちゃんとママの明るい将来のためにも、今すぐ葉酸を摂取するようにしてくださいね。

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失敗しない!葉酸サプリの選び方
失敗しない!葉酸サプリの選び方

多嚢胞性卵巣症候群の原因

多嚢胞性卵巣症候群の原因

原因としては、脳にある下垂体の視床下部(脳の真ん中ぐらいにある)から分泌されるGnRHホルモンの増加や糖代謝の異常、副腎の機能異常などが原因と考えられています。

以前は卵巣を手術すると排卵できたり妊娠することが多くなっていたため卵巣自体の病気と考えられていましたが、視床下部や副腎などのホルモンを調整する機能の異常やインスリンの働きがPOCSを引き起こすと考えられています。

また、最近の研究によりPOCSは糖代謝と密接な関係があることも分かってきて糖尿病の治療薬なども投与されるようになっています。

関連記事:多嚢胞性卵巣症候群の原因

多嚢胞性卵巣症候群の治療

多嚢胞性卵巣症候群の治療

多嚢胞性卵巣症候群の治療

POCSは、男性ホルモンや糖代謝異常が関係していると考えられていますが、根本的な治療法は現在のところありません。

しかし、糖尿病の内服薬が有効な場合もあります。妊娠を希望するときと妊娠を希望しないときで治療法が変わってきます。

多嚢胞性卵巣症候群は排卵できない状態となることが多いので、妊娠を希望する場合は排卵を促す治療法を行います。

関連記事:多嚢胞性卵巣症候群の治療

多嚢胞性卵巣症候群のリスク

POCSの一番のリスクは不妊です。つまり妊娠できない状態になってしまうということです。

また、主な症状として月経不順がありますが、これを放置しておくと子宮体がんのリスクが増大すると言われます。

どちらにしても早めに医療機関を受診して的確な治療を受けることが必要になってきます。

月経不順や不正出血がある人はすぐに医療機関を受診したほうがいいでしょう。

多嚢胞性卵巣症候群の診断基準

POCSの診断基準は、欧米で用いられていたものが採用されていましたが、項目を満たさない症例が増えてきて、日本女性向けの基準が必要となりました。

そこで1993年に設定され1)月経異常,2)LH 値の異常高値かつFSH 値正常値(3)卵巣の多囊胞性変化を項目として運用されています。

しかし、1)血中LH 値測定の問題点、2)アンドロゲンの測定、3)卵巣所見の曖昧さなどがあり、2007年に新しい診断基準へと移行しています。

多嚢胞性卵巣症候群と漢方

POCSと診断され治療を受けている人に漢方薬が処方されることがあります。

西洋医学と東洋医学の良いところを合わせて治療に用いているようです。不妊治療でも漢方と併用している人も多くいます。

漢方では淤血(おけつ)と痰湿(たんしつ)と言う考え方があり、血流の滞り(ドロドロ血)や水分の巡りの悪さ(むくみなど)を改善することによって治療すると言うものです。

POCSに漢方を用いることで月経不順が改善して基礎体温も二相に別れたと言う報告もあります。

漢方薬は温胆湯、爽月宝、桂枝茯苓丸、海馬補腎丸、参茸補血丸などが使われることが多いようです。

人それぞれ症状が違うので担当医や漢方専門の薬剤師に相談してから使ってください。

多嚢胞性卵巣症候群とメトフォルミン

POCSと診断される人の中に非インスリン依存性の糖尿病を持っている人がいます。

最新の研究で糖代謝異常も排卵に関わっていることが分かってきてインスリンに注目が集まってきています。

実際に非インスリン依存性の糖尿病を持っている人に糖尿の治療薬であるメトフォルミンを投与することで排卵障害が改善される例が多数報告されています。

体重の減量と共にメトフォルミンを使うことで排卵が促されると考えられています。

しかし糖代謝異常が無い人にメトフォルミンを投与しても改善しないので、しっかりと血液検査をしてから投与されます。

多嚢胞性卵巣症候群とグリスリン

POCSと糖代謝異常は深い関係があってインスリン抵抗性のある人に糖尿病の治療薬であるメトフォルミンが投与されることがあります。

メトフォルミンが投与されることでインスリンの分泌が抑えられ結果的に卵巣などの男性ホルモンが減少して排卵できる状態になります。

このメトフォルミンに変わる成分としてグリセリンが注目されています。

グリセリンはキノコの舞茸から抽出される天然成分で安全性が高く副作用も少ないと言われています。

POCSだけでなく不育症や排卵障害、月経不順の患者さんにも応用できると期待されています。

多嚢胞性卵巣症候群の関連トピックス

多嚢胞性卵巣症候群(POCS)に関する話題を集めてみました。POCSと診断される人は不正出血や不妊を疑って婦人科を受診して分かる例が多いようです。

多嚢胞性卵巣症候群と妊娠

多嚢胞性卵巣症候群は、ホルモンや糖代謝異常などで卵胞が育たず膜が固くなり上手く排卵できない状態のことをいいます。

POCSの人は無月経や月経不順の人が多く出血があっても排卵できていないことが多くあります。

治療法としては妊娠を望む場合と望まない場合で違ってきます。

妊娠を望む場合はクロミフェン・クロミッドなどで排卵を誘発することから始まります。

クロミフェン・クロミッドで排卵が起こらない場合はFSH製剤での排卵誘発、効き過ぎた場合はクロミッドをセキソビットに変更、もしくは中止するなどの措置がとられます。

POCSで排卵を誘発する場合は医師がしっかりと管理を行った上で実施されます。

多嚢胞性卵巣症候群と基礎体温

POCSと基礎体温は非常に大事な関係があります。

基礎体温を3周期ぐらい測り続けることで正常な排卵ができているかなど妊娠に関わる重要な情報を知ることができるためです。

基礎体温を測るには朝起きてすぐに測定するようにしましょう。

体を動かすと体温が上がってしまうので動かす前に測ります。POCSの人は高温期がない一相性の基礎体温表となる人が多いです。

これは排卵ができていないことを示していて超音波検査(経膣エコー)で排卵が確認できない場合には排卵を促す療法が行われます。

多嚢胞性卵巣症候群とピル

POCSで妊娠を希望しない場合に低容量ピル(OC)を使った治療法があります。

POCSの人は高温期がない一相性の基礎体温を示すことが多く、低容量ピルを使うことで擬似的に高温期を作り出し自然に排卵できるように促します。

ピルには、卵巣がんや子宮体がん、卵巣がんを予防する働きもあると言う報告も出ています。

ピルを使った治療法は生理がきてしまうため妊娠には向いていないので妊娠を希望する場合には、排卵を促すクロミフェン・クロミッドなどを使った治療法を行います。

多嚢胞性卵巣症候群を完治

POCSを完治する治療法は、現在のところ確立されていません。

ですが、医療機関で適切な検査を受けて治療を受ければ排卵が起こりやすくなり妊娠する確率も上がります。

クロミッドなどの排卵誘発剤が効くことも多く排卵障害も改善できると報告されています。

クロミッドや注射での排卵も試されますが、副作用に卵巣過剰刺激症候群(OHSS)や多胎妊娠の可能性があるため、十分に注意しながら投与されます。妊娠を希望しない場合にはホルモン剤を使ったカウフマン療法や低容量ピルを使った人工的に体温の二相を作り出す治療法が行われています。

多嚢胞性卵巣症候群と肥満

POCSの症状として肥満がありますが、日本では肥満の割合は約14.3%とそれほど多くありません。

POCSでの肥満はBMIが25以上の数値がある人のことです。

肥満は妊娠する上で大切な排卵を起こしにくくすることでも知られていて、無月経や無排卵など妊娠を遠ざけてしまう症状を持っていることもあります。

肥満と判定された場合には、食生活などの生活指導や減量指導などが行われます。

またインスリン抵抗性がある人もいて、こちらの症状にはメトフォルミンなどの治療薬が投与されることもあります。メトフォルミン投与で排卵が改善されたケースも多数報告されています。

多嚢胞性卵巣症候群と流産

POCSと診断された人は流産する確率が高いという説がありますが、学術的に証明されたものはなく他の原因に比べても変わりません。

厚生労働省の不育症の研究班Fuiku-labが調査したところ流産する確率の違いは認められませんでした。

POCSと流産の関係を記した文献は非常に少なく信頼度からも厚生労働省の不育症の研究班Fuiku-labのデータが信用度が高いと思います。

同ページでは三回流産しても8割の方が妊娠すると言うデータもあって諦めずに妊娠を目指すことが大切とも記しています。

多嚢胞性卵巣症候群と腹腔鏡手術(ラパロ)

POCSにおいて、排卵を起こさせるために腹腔鏡手術を行うことがあります。

メリットとしては、術後約70%の人に自然排卵が認められることや1年以内に約50%の人が妊娠するなど状況を大きく改善することができます。

ラパロは、主にクロミッドや注射を行っても排卵ができないときに手術をすすめられることが多いようです。

この手術では、卵巣の他にも卵管の状態を確認できるので、癒着などがあればその場で手技を行えることもメリットです。

デメリットとしては、入院が必要なことやインスリン抵抗性を改善しないこと、流産や妊娠合併症を改善しないことがあげられます。

術後の重篤な症例として無排卵となった症例もあります。

多嚢胞性卵巣症候群とクロミフェン

クロミフェンは無排卵や月経不順の人に使われる治療薬でPOCSの人で妊娠を希望するときによく使われる薬です。

脳の視床下部に働きかけてエストロゲンの分泌を促して排卵が起こるように卵巣を刺激します。

通常は、月経開始後一日一錠を5日間服用して様子をみます、薬を飲み終わってから一週間から二週間後に排卵が起こります。

一錠で反応がないときには、二錠に増やします。これでも排卵が起きない場合には三錠に増やすか注射などで排卵を促していきます。

また、シクロフェニル(セキソビット)を服用する場合もあります。

不妊に関係する病気は妊娠しにくい病気で詳しく紹介しています。

妊娠では妊娠から出産までの疑問や対処法をたくさん紹介しています。読んでみてください。

無精子症とは?

無精子症とは?

無精子症とは、精液の中に精子がいない(確認できない)状態のことで、男性不妊の原因になっている疾患です。

男性不妊の1~2割程度が無精子症です。この中の約10%がクラインフェルター症候群であるとされます。

クラインフェルター症候群とは?
クラインフェルター症候群とは、男性の性染色体のX染色体が多いため(1つ以上)様々な影響を与える症候群です。

精液の中に精子が存在しないため、精子が卵子まで辿り着くことはないので、受精できずに不妊となります。

無精子症の原因

無精子症の原因

無精子症の原因として

・造精機能障害
・精路通過障害
・鼠径ヘルニア手術
・パイプカット手術
・精巣上体炎
・尿路感染
・先天性精管欠損

このような疾患が原因で男性不妊を起こすと考えられています。

造精機能障害
精子を作る過程に何らかの障害があって精子が作られない状態になっていることです。

精路通過障害
精子の通り道である精路に障害があって精子が通過できない状態なっていることです。

精路とは?
・精巣輸出管
・精巣上体管
・精管
・射精管

上記の器官を精路と表現します。文字通り精子が体外に移動するための器官です。

鼠径ヘルニア手術
鼠径ヘルニアの外科的手術で精路に障害が起こることがあります。

パイプカット手術
パイプカット手術でも同様です。

精巣上体炎
クラミジアや結核などの感染症で精路が閉塞することがあります。

尿路感染
過去の尿路感染が精路閉塞に影響することがあります。

先天性精管欠損
先天的に精管が存在しない疾患です。

無精子症の原因のうち1/3は閉塞性の疾患であるとされています。この中で1~2割が先天性精管欠損があると言われています。

この次は、無精子症の治療と妊娠の可能性について詳しく紹介します。まだまだ続きます。

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無精子症の治療

無精子症の治療は、治療を受ける人の状況によって

・精路再建術
・Micro-TESE

などがあります。

不妊治療は、オーダーメイド治療と呼ばれるぐらい、個人によって治療法が異なってきます。

どの治療法を受けるかは、男性不妊症を専門にしている泌尿器科医と夫婦で十分に相談するようにしましょう。

無精子症と妊娠

無精子症は、精液内に精子が存在しない状態です。

このような状況なので、全く妊娠できないように思われますが、適切な治療を受けることにより妊娠できる可能性があります。

不妊症の原因は、女性が半分、男性が半分と言われています。ママに全く問題がない場合や妊娠を妨げている原因がある場合など、夫婦によって妊娠までの道のりが違ってきます。

また、保険適用外の自由診療となることが多いので、費用面でも高額になる場合が多いようです。

どのような治療を受けると妊娠できるのか、不妊症を専門とする産婦人科医や泌尿器科医と十分に話し合うことが大切です。

無精子症の原因は?

無精子症の原因となるものは、閉塞性無精子症と非閉塞性無精子症の2つに分類することができます。無精子症の割合は男性不任に悩む100人のうち1人の割合で発生するとされています。

閉塞性無精子症とは、精子の通り道である精路が何かしらの原因によって閉塞しているものです。無精子症の約2割が閉塞性無精子症と診断されています。精子の通り道を回復する手術やMicro-TESE、MESAなどが行われることがあります。

非閉塞性無精子症とは、精子を作る過程に問題があって精子が作られない状態になっています。クラインフェルター症候群や停留精巣が関係していますが、これ以外に半数近くが原因不明とされます。

無精子症の診断や検査、治療には非常に高度な医療技術が必要になることがあります。男性不妊で無精子症の疑いがあるときは男性不妊専門の施設を受診することをおすすめします。詳しくは無精子症の原因は?で説明しています。

この他、男性不妊と自然妊娠については男性不妊と自然妊娠で自然妊娠する方法については自然妊娠する方法で詳しくまとめました。

妊娠の可能性がある症状については妊娠の可能性がある症状で紹介しています。

妊娠したい人向けの話題は妊娠したいで解説しています。

妊娠では、妊娠したい人や妊娠初期の人に向けた情報がたくさんあります。参考にしてください。

無月経でも排卵がある?

無月経でも排卵がある?

無月経では、排卵が起こることはありません。排卵は月経(生理)が来ないと起こらないので、月経がない無月経では排卵が起こらないことになります。

無月経は不妊の原因になるので、早めに治療することが大切です。

無月経の種類

無月経の種類

無月経は大きく分けて2種類に分類されます。

・原発性無月経
・続発性無月経

この二つに分類されます。

■原発性無月経

18歳を過ぎても月経が来ない(生理が来たことがない)状態を続発性無月経と呼びます。つまり、一度も生理を経験したことがない状態です。

間脳と呼ばれる部分にある下垂体や視床下部、子宮や膣といった部分が原因で無月経になることがあります。

視床下部に原因
Kallmann症候群

下垂体に原因
先天性ゴナドトロピン欠損症

卵巣に原因
Turner症候群

子宮や膣に原因
Rokitansky-Kuster-Hauser症候群

■続発性無月経

大きなストレスや激しい運動で生理が止まってしまう状態を続発性無月経と呼びます。運動以外にもホルモンの異常などで生理が止まってしまうことがあります。

原発性無月経と違って、一度は生理を経験している違いがあります。

こちらも下垂体や視床下部、子宮や膣といった部分が原因で無月経になることがあります。

視床下部に原因
体重減少性無月経

下垂体に原因
高プロラクチン血症
Sheehan症候群
運動性無月経

卵巣に原因
早発卵巣機能不全

この他にも排卵が起こらない多嚢胞性卵巣症候群があります。排卵障害を伴っているので不妊の原因の一つと言われています。

無月経は、排卵が起こらないので不妊の原因になっています。生理の間隔が60日以上あるときは早めに産婦人科を受診するようにしましょう。

この他、無排卵月経全般については無排卵月経で、生理周期全般については生理周期で詳しく解説しています。

妊娠では妊娠から出産までの疑問や対処法をたくさん紹介しています。読んでみてください。

子宮頸管炎

子宮頸管炎

子宮頸管炎とは、子宮の入り口である子宮頸管の粘膜に感染が起こって炎症を起こす病気です。膣の方から炎症が広がっていく上行感染を起こします。

子宮頸管炎を放置しておくと、炎症が慢性化して不妊の原因になることがあります。黄色のおりものが出るなど症状を感じたら、すぐに産婦人科を受診して治療するようにしましょう。

子宮頸管炎の原因

子宮頸管炎の原因

子宮頸管炎になる原因として、

・淋菌
・ブドウ球菌
・連鎖球菌
・大腸菌
・クラミジア

このような原因があります。

分娩や流産、タンポンの長期使用などで細菌に感染して炎症を起こします。

この原因のなかでも、特に増えているのが、クラミジアによる感染です。若い世代を中心に広がっていて。感染の拡大が懸念されています。

この次は、子宮頸管炎の症状などについて詳しく紹介します。まだまだ続きます。

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子宮頸管炎の症状

子宮頸管炎の症状

子宮頸管炎の症状として

・下腹痛や腰痛
・発熱
・おりものが黄色
・おりものの増加

このような症状があります。

しかし、最近増えてきているクラミジアは、症状が軽いまたはないことが多く自分では気が付かないことも多い病気です。

炎症を慢性化させると、骨盤内に炎症が起こったり、卵管などの子宮周辺臓器に癒着が起こって、不妊の原因になることがあります。

また、妊娠中に子宮頸管炎になると、早産になる危険や産まれてくる赤ちゃんに産道感染して結膜炎になるなど、ママと赤ちゃんに大きな影響を及ぼすことがあります。

子宮頸管炎の治療

子宮頸管炎の治療は、疾患にあった抗生物質を口内投与、または膣内投与して治療を行います。

クラミジア、淋菌などに感染したときは、自分だけでなくパートナーも一緒に治療することが大切です。

2人で一緒に治療しないと、せっかく治療を受けてもピンポン感染してしまう可能性があります。気をつけてください。

子宮頸管炎は、妊娠前でも妊婦さんになったあとも、様々な症状を起こすことがあり注意が必要です。不妊や早産のリスクもあるので早めに治療することが大切です。

子宮頸管炎と妊婦さん

妊婦さんが子宮頸管炎に感染すると、細菌が子宮の中へ上行感染を起こして絨毛膜羊膜炎を起こすことがあります。これが原因で、子宮に収縮が起こり早産になる場合があります。

おりものに変化があったり、腹痛や発熱など症状があったら、すぐに産婦人科を受診して診察を受けるようにしましょう。

この他、妊娠と感染症については妊娠と感染症で詳しく解説してます。読んでみてください。

妊娠では、妊娠したい人や妊娠初期の人に向けた情報がたくさんあります。参考にしてください。

精索静脈瘤とは?

精索静脈瘤とは?

精索静脈瘤とは、陰のうやその上部にある精索部の静脈が拡張してコブができる疾患です。

東邦大学医療センター大森病院リプロダクションセンターによると、乏精子症や精子運動率低下のうち約35%は精索静脈瘤が原因とされています。

この疾患は、精巣の機能を低下させるので、不妊の原因になっています。二人目が中々できない二人目不妊で悩む男性の78%は精索静脈瘤が原因としています。

また、精子のDNAを損傷させることも分かってきました。

WHO(世界保健機構)でも男性不妊と精索静脈瘤は明らかな関連があるとしています。

精索静脈瘤は、男性不妊患者の40%以上にみられます。日帰りで手術も可能なので、ママと一緒に不妊治療を行うことが大切です。

精索静脈瘤の症状

精索静脈瘤の症状は、無症状であることが多いです。まれに、一日の終わりのほうに疼痛を感じることもあります。これは仰向けに寝ることで緩和されることが多いようです。

これは、一日の終わりに静脈瘤に血液が溜まることが原因と考えられています。

精索静脈瘤の原因

精索静脈瘤の原因は、精索にある弁が何らかの原因によって正常に動作しなくなるために、血液が滞って静脈瘤(血管のコブ)を作ることが原因です。

精索には、動脈、静脈、リンパ管、精管が一緒になっています。この中の静脈の弁が何らかの原因によって正常に動作しなくなるため静脈瘤が形成されます。

日常生活に支障がないなら、そのまま経過観察となることも多いのですが、不妊治療中の人や痛みが強い人に対しては手術療法が行われることがあります。

妊娠前・初期に絶対必要な葉酸

妊娠前から初期にかけて葉酸を摂取することで、先天性の異常である、「神経管閉鎖障害」のリスクを70%も低減できることが分かっています。

日頃から、十分な量の葉酸を摂取することが大切です。

詳しくは、下記ページで説明しています。読んでみてください。

妊娠前・初期に絶対必要な葉酸
妊娠前、妊娠初期に絶対必要な葉酸

赤ちゃんとママの明るい将来のためにも、今すぐ葉酸を摂取するようにしてくださいね。

葉酸サプリの選び方については、失敗しない!葉酸サプリの選び方で解説しています。こちらも併せて読んでみてみてください。

失敗しない!葉酸サプリの選び方
失敗しない!葉酸サプリの選び方


この次は、精索静脈瘤を自分で見分ける方法を紹介します。まだまだ続きます。

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精索静脈瘤を自分で見分ける方法

精索静脈瘤を自分で見分ける方法があります。

・陰のうが左右で大きさが違う。
・表面がデコボコしている。
・ミミズのようなものがある。
・うどん状のものがある。

このような状態なら、精索静脈瘤が疑われます。

静脈にコブができる病気なので、デモボコや血管の形が浮き出ていると病気の可能性があります。

精索静脈瘤の治療

精索静脈瘤の治療は、精巣静脈高位結紮術と日帰り顕微鏡下精索静脈瘤低位結紮術が行われることが多いようです。

治療成績ですが、大森病院リプロダクションセンターによると、精液所見の改善は約70%で改善しています。また、自然妊娠率は24%~53%となっています。

精索静脈瘤を治療することで、自然妊娠できる確率も上がってきています。男性不妊で悩む人のとって不妊を改善する一つの方法です。

この他、乏精子症について詳しくは乏精子症で、男性不妊と自然妊娠については男性不妊と自然妊娠で詳しく紹介しています。

自然妊娠する方法については自然妊娠する方法でまとめています。

妊娠の可能性がある症状については妊娠の可能性がある症状で解説しました。

妊娠したい人向けの話題は妊娠したいで説明しています。

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卵巣過剰刺激症候群の発症リスク

卵巣過剰刺激症候群の発症リスク

卵巣過剰刺激症候群(OHSS)を発症するリスクの高い人をハイリスク群と呼び排卵を誘発する方法が慎重に検討されます。特にPOCS(多嚢胞性卵巣症候群)の人がリスクが高いとされています。

OHSSの発症リスク分類

OHSSの発症リスク分類

OHSSは、発症しやすい人が存在します。特に発症しやすい人をハイリスク群として分類して、不妊治療を行う際に注意深く排卵を促していくことになります。

卵巣過剰刺激症候群の発症リスクが高い人として

35歳以下
・排卵障害(POCS)
・体型はやせ型
・血中エストラダイオール(E2)値が> 2,500pg/ml
・卵胞が多数ある
・超音波検査でネックレスサインが確認できる
・妊娠中である
・hCGを投与している
・排卵誘発にGnRH アゴニストを併用している

以上のような人はリスクが高いとされています。

反対に発症リスクが低い人は

35歳以上
・排卵障害なし(低ゴナドトロピン)
・体型は肥満
・血中エストラダイオール(E2)値が2,500pg/ml以下
・卵胞は少ない
・ネックレスサインなし
・妊娠なし

このような人はOHSSを発症するリスクは小さいとされています。

ハイリスク群の中でもPOCSと診断された人はリスクが高く、より一層の慎重な排卵誘発を行っていきます。

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OHSSを回避するには

OHSSを回避するには

重篤な症状に陥ることもあるOHSSを回避するために様々な方法がとられています。

■排卵誘発
 1.GnRH パルス療法
 2.ゴナドトロピンの投与量と投与法の工夫
 3.選択的卵胞減数術
 4.hCG 投与の中止

■IVF-ET
 1.Coasting 法
 2.黄体期補充法
 3.黄体 胞穿刺
 4.胚の凍結

この他にも症状を回避するためにhCG製剤の投与を間隔を開けて行ったり、pureFSH製剤による排卵誘発を行ったりします。

OHSSと体外受精(IVF)

OHSSと体外受精(IVF)

体外受精の場合は、少し状況が変わってきます。体外受精は複数の卵胞を卵巣内で育てるため、POCSに似たような状態となります。卵巣の腫れなども考慮に入れながら総合的に排卵誘発行っていきます。

体外受精で排卵を行っている場合卵巣が敏感になっている場合も多いので、お腹の子宮辺りに違和感を感じたりチクチクした痛みが出てきた場合にはすぐに病院を受診するようにしてください。

OHSSの発症頻度は、入院が必要な重症例では10万人あたり794~1,502人(0.8~1.5%),危機的状況に陥った最重症型の OHSS の頻度は10万人あたり0.6~1.2人とされています。(生殖・内分泌委員会報告.卵巣過剰刺激症候群(OHSS)の診断基準ならびに予防法・治療指針の設定に関する小委員会.日産婦誌 2002;54:860―868より)

OHSSについては卵巣過剰刺激症候群でまとめています。参考にしてください。

不妊に関係する病気は妊娠しにくい病気で詳しく紹介しています。読んでみてください。

妊娠では妊娠から出産までの疑問や対処法をたくさん紹介しています。読んでみてください。

卵巣過剰刺激症候群と妊娠

卵巣過剰刺激症候群と妊娠

卵巣過剰刺激症候群(OHSS)は、不妊治療でリスク因子としてある疾患です。特にPOCSの人がなりやすいので、排卵誘発前からどのような排卵誘発を行うのか慎重に検討されます。

IVF-ETでは、卵巣内で多数の卵胞を育てるのが目的なので、OHSSも含めて総合的に治療を行っていきます。

最近では、low-dose step-up法という従来より安全性の高い治療法が確立されて、OHSSの発症も1%未満と非常に低く抑えられています。

OHSSとlow-dose step-up法

OHSSとlow-dose step-up法

排卵誘発の副作用として卵巣が過剰に反応してしまうOHSSがあります。特に多嚢胞性卵巣症候群と診断された人はリスクが高いとされます。

hMG 製剤での排卵誘発方法
クロミフェンやシクロフェニル(セキソビット)を服用しても排卵が起きない場合、hMG 製剤やhCGの注射による排卵を促す方法がとられることがあります。

hMG 製剤は排卵誘発効果が強力ですが、副作用であるOHSSや多胎妊娠が懸念されます。これを避けるためにhMG 製剤の投与法が工夫されています。

主な投与方法として、等量投与法(fixed dose 法)、漸増投与法(step up 法)、漸減投与法(step down 法)、律動的投与法(pulsatile administration)などがあります。

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多嚢胞性卵巣症候群のときは

多嚢胞性卵巣症候群のときは

多嚢胞性卵巣症候群の人はOHSSになるリスクが高いとされています。POCSの人は、他の人に比べてLHに対して敏感なためOHSSになりやすいとされています。

従来の排卵誘発に使われるhMG 製剤にはLH(黄体化ホルモン)も含まれているので、OHSSになるリスクが高まり問題となっていました。

OHSSを避けるために様々な治療法がありますが、日本産科婦人科学会生殖・内分泌委員会が2009年に示した新治療指針では、FSH 製剤による低用量漸増療法(low-dose step-up 法)が推奨されています。

low-dose step-up 法はpureFSH製剤 を使って排卵誘発を行う方法で、従来のstep up 法に比べて卵巣過剰刺激症候群になるリスクは低いとされています。

従来の方法では、卵巣内で多数の卵胞が発育して多胎妊娠やOHSSのリスクがありましたが、投与量を減らすことにより一つの卵胞(主席卵胞)を発育を促すことができ多胎妊娠の可能性を減らすことができます。

医学の進歩により卵巣過剰刺激症候群でも妊娠することが可能となっています。

OHSSについては卵巣過剰刺激症候群でまとめています。参考にしてください。

不妊に関係する病気は妊娠しにくい病気で詳しく紹介しています。読んでみてください。

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卵巣過剰刺激症候群と体外受精・IVF

卵巣過剰刺激症候群と体外受精IVF

卵巣過剰刺激症候群(OHSS)は体外受精(IVF)を行うときに注意が必要な副作用です。体外受精の場合には、採卵数を多く取る必要があるので、卵巣の中で複数の卵胞ができることになります。この卵胞が育ちすぎるとOHSSになるリスクが高まります。

体外受精とOHSS

体外受精とOHSS

体外受精の場合、卵巣に多数の卵胞を発育させてから採卵をします。通常、排卵誘発剤を利用して排卵を促すのですが、排卵誘発剤を使った場合多数の卵胞が育つときが多いようです。

複数の卵子を採取できれば、受精する確率も高まりますので積極的に排卵を促すわけですが同時に卵胞が育ってしまうためOHSSとなりやすい状態となります。

この症状はPOCSの人に多くみられるもので、元々卵巣内で多数の卵胞があるため、排卵誘発剤を使うと(特にhMG 製剤やhCG製剤)それぞれ卵胞が育ってしまってOHSSとなってしまうリスクがあります。

卵巣過剰刺激症候群で体外受精を行う場合には、慎重に投与方法が検討され、モニタリングしながら排卵誘発を行っていきます。

通常、卵胞の数が4個以上になると治療がキャンセルされますので、1~3個の卵胞を育てるように排卵誘発剤を調整しながら投与されていきます。

POCSの人が排卵誘発剤を使う場合には、日本産科婦人科学会生殖・内分泌委員会の新治療指針では、FSH 製剤による低用量漸増療法(low-dose step-up 法)が推奨されています。

この治療法は、OHSSの発症率が1%未満と非常に少ないのが特徴でPOCSと診断された人にも適用できる治療法です。

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OHSSと診断されたら

OHSSと診断されたら

POCSの人がなりやすいと言われるOHSSですが、その大部分が軽症で安静にすることで快方に向かいます。

OHSSになると、はじめはチクチクとした痛みが下腹部の子宮の辺りに起こることが多いようです。段々症状が進行してくると横になっていても痛みを感じるようになり、お腹が張ってくるような感じがします。最後は動けなくなるぐらいに痛みがくることがあるようです。

卵巣過剰刺激症候群は、一般的に軽症が多いのですが、症状の進行も早く血栓症や腎不全になる可能性もあります。治療中に痛みを感じるようになったら無理をせずに病院を受診するようにしてください。

体外受精に限らず、不妊治療には個々の施設や担当医によって治療方針があり、人によって違うことも多いようです。治療を受ける前には医師と十分に話し合いを持って納得してから治療を受けるようにしましょう。

OHSSについては卵巣過剰刺激症候群でまとめています。参考にしてください。

不妊に関係する病気は妊娠しにくい病気で詳しく紹介しています。読んでみてください

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卵巣過剰刺激症候群の予防

卵巣過剰刺激症候群の予防

卵巣過剰刺激症候群を予防するため、hCGを使ったゴナドトロピン療法を行う前に投与可能かどうか慎重に検討されます。hCGを使う前にハイリスク群の鑑別して、どの製剤を使うのか、どんな方法で投与するか検討されます。

OHSSは投与後、妊娠が成立したときに発生する場合もあり、受精卵を全部凍結保存してて解凍胚を移植する方法も試みられています。

OHSSのハイリスク群

OHSSのハイリスク群

卵巣過剰刺激症候群のハイリスク群として

・35歳以下の人や痩せ型の人
・卵巣でネックレスサインを示している
・多胞性卵巣症候群(PCOS)と診断されている
・GnRH アゴニストを併用した治療法
・hCG 切り替え時に多数の卵胞発育して高 E2血症(過排卵刺激の場合4,000pgmL 以上,排卵誘発の場合1,700pgmL以上)

以上のような人がハイリスク群とされています。

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卵巣過剰刺激症候群を予防するには

卵巣過剰刺激症候群を予防するには

卵巣過剰刺激症候群を予防する上で多発卵胞発育を抑制する投与法を実施することが予防とされています。日本産科婦人科学会生殖・内分泌委員会が2009年に提示した新しい治療指針では、ゴナドトロピン療法は腹腔鏡手術と並ぶセカンドラインとされています。

セカンドラインとは、クロミフェンなどでも排卵が起きなかった場合に次に選択される治療法のことで、FSH 製剤による低用量漸増療法(low-dose step-up 法)が推奨されています。

多胎妊娠や卵巣過剰刺激症候群のリスクを減らすため、治療中は経膣エコーによる卵胞の大きさを測ることや血中エストラジオール(E2)濃度測定を注意深く行っていくことでOHSSを予防できるとされています。

low-dose step-up法は、OHSS 発症率は1%未満と非常に低いのが特徴で周期別排卵率70~80%、周期別妊娠率20~25%と従来の投与方法と比較しても同等の治療成績を得ることができると報告されています。

hCGは投与可能と判断されても卵巣過剰刺激症候群を予防するために様々な投与方法が検討されています。GnRHagonist による内因性LH を利用する方法やrecombinant LH を使うことでHCG刺激を行う方法などが検討されています。また、卵胞が成熟したときに血中エストラジオール値3,000pgmL まで低下するのを待ってhCGを投与するpro-longed coasting という方法もあります。

この他にも施設ごとで投与方法を工夫することで卵巣過剰刺激症候群の発症を予防する措置がとられています。

OHSSについては卵巣過剰刺激症候群でまとめています。参考にしてください。

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卵巣過剰刺激症候群の原因

卵巣過剰刺激症候群の原因

卵巣過剰刺激症候群の原因は、ゴナドトロピン療法で卵巣を刺激する場合に多く発生します。卵巣が大きく腫れ上がり下腹部の痛みや腹水が溜まるなどの症状を伴います。

症状が進むと、腹水のためにお腹がぽっこりと出てきたり胸水が貯まって息苦しくなったりします。もっと進むと血栓症や腎不全、呼吸・循環不全になってしまいます。

とくに多嚢胞性卵巣症候群(PCOS)の人は発症しやすく注意が必要です。

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卵巣過剰刺激症候群の発症

卵巣過剰刺激症候群の発症

OHSSが発症するまではいくつかのプロセスがあります。

・ゴナドトロピン製剤の投与によって、ゴナドトロピン療法後半で卵胞刺激ホルモン(FSH)値が高値となる。
・ゴナドトロピン製剤で主席卵胞(一番大きい卵胞)も育つが、他の多数の卵胞発育が起こる。
・E2エストラジオールが増えて黄体化ホルモンLHも分泌が多くなる。
・ここで胎盤性性腺刺激ホルモン(hCG)が投与されると多数の黄体胞が形成され、卵巣が夏みかんぐらいまで大きくなる。
・黄体細胞から血管外へ出る物質が作られOHSSが発症する。

なぜ血管外へ出る物質が作られるのかは十分に解明されていませんが、増加する因子として血管内皮増殖因子(VEGF)・インターロイキン(IL)・腫瘍壊死因子(TNF-α)などのサイトカイン、レニンーアンギオテンシン系、エンドセリン‐1などが関与していると考えられています。

POCSの人がOHSSになりやすい

POCSの人がOHSSになりやすい

卵巣過剰刺激症候群には、POCSの人が発症しやすいと言われています。もともと多くの卵胞が卵巣内にあるため、卵巣が刺激されることで多数の卵胞が育ってしまうためです。

排卵を誘発するためhMG/FSH製剤の投与することで高 FSH 血症になりやすいとされます。高 FSH 血症となると卵胞閉鎖化の抑制(主席卵胞だでなく多数の卵胞が育ってしまう)が起こり高 E2血症や内因性高 LH 血症が引き起こされます。

この時点で胎盤性性腺刺激ホルモン(hCG)が投与されると、多数の発育卵胞の黄体化やhCG 製剤による黄体補充療法や妊娠、多胎妊娠などが関与して卵巣が大きく腫大化します。このぐらいになるとお腹がぽっこり出てきたり横になっても痛みが治まらないようになってきます。

ここから進むと腹水が溜まったり、血液が濃縮されてドロドロとなったり、おしっこが出にくくなったります。

卵巣過剰刺激症候群になると、軽い痛みの場合は自宅安静が指示され、水分を多く取ってトイレにも行くように指示されることが多いようです。

ここで挙げている症状はあくまで一例ですので、違和感を感じたらすぐに病院を受診するようにしてください。

OHSSについては卵巣過剰刺激症候群でまとめています。参考にしてください。

不妊に関係する病気は妊娠しにくい病気で詳しく紹介しています。読んでみてください

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卵巣過剰刺激症候群の症状

卵巣過剰刺激症候群の症状

排卵誘発剤の副作用である卵巣過剰刺激症候群(OHSS)の症状としては、下腹部の痛みがあります。この他にも吐き気やおう吐、息が苦しくなるなど生活に影響を及ぼす症状が出るときがあります。

症状が重いときには、お腹や肺に水が溜まったり(腹水・胸水)息苦しくなったり(呼吸不全)することも。症状の進行は早いので少しでも違和感を感じたら病院を受診してください。

OHSSの痛み

OHSSの痛み

卵巣過剰刺激症候群での痛みは、下腹部に違和感を感じたり少し痛みを感じることから始まることが多いようです。症状が進んでくると、歩いたら痛みを感じるようになってきて、座っていても痛いと感じるときがあります。最終的には横になっても痛みを感じるようになってくるようです。

特に、多嚢胞性卵巣症候群(PCOS)と診断された人は副作用が起きやすいとされています。

日本産婦人科学会によるとPOCSにおけるOHSSの発生頻度は

・クロミフェン+ hCG 3.2%
・hMG + hCG 71.6%
・FSH + hCG 64.1%
・GnRHa + hMG + hCG 67.5%
・GnRHa + FSH + hCG 73.2%

■入院を必要としたOHSS
・クロミフェン 0.02%
・ゴナドトロピン 1.74%

(1993 年,1996 年 日産婦生殖内分泌委員会)

このような調査結果をみるとhCGがOHSSと深く関係していることが分かります。一般的に行われているクロミフェンでの排卵誘発より、ゴナドトロピン療法のほうが約87倍の入院リスクがあることになります。発生頻度は10万人あたり794~1,502人(0.8~1.5%)重症型の OHSS の頻度は10万人あたり0.6~1.2人とされています。

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この副作用を避けるため、sporadic HMG療法(2・3日に一回HMGの注射を行なう方法)や腹腔鏡手術、FSH製剤の注射にするなどの対策が取られています。

卵巣過剰刺激症候群(OHSS)における副作用は重症になるものもあり不安になりますが、そのほとんどは軽症であり一過性ものです。

hCGを注射する前には、様々なリスクを考え製剤の種類や投与方法が検討されます。PCO や超音波断層法で卵巣にネックレスサインを有する症例,妊娠周期,多数の卵胞発育,血中エストラダイオール(E2)値が2,500pgml を超える症例はハイリスクとして更に慎重に投与が検討されます。

OHSSについては卵巣過剰刺激症候群でまとめています。参考にしてください。

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卵巣過剰刺激症候群(OHSS)

卵巣過剰刺激症候群
ovarian hyperstimulation syndrome
OHSS

卵巣過剰刺激症候群(OHSS)とは、不妊治療で排卵を促す際に使われる排卵誘発剤の副作用で卵巣が腫れ上がって様々な症状が出てくることをいいます。

重症化することもあり、血栓症や腎不全、呼吸不全まで起こることもあります。症状が軽度なときは安静の指示がでますが、重症化すると入院して治療を受けることになります。

卵巣過剰刺激症候群は、多嚢胞性卵巣症候群(PCOS)で起こりやすいとされており注意が必要です。

OHSSの症状

卵巣過剰刺激症候群の症状

OHSSの症状としては、腹部の痛み(子宮辺りの下腹部)、腹部膨満、はき気・嘔吐、呼吸障害、腹水や胸水が貯まる、卵巣腫大などがあります。重傷になると血栓症や腎不全、呼吸不全など命に関わる場合もあります。

特にPOCSの人は敏感になっていて、他の疾患に比べて副作用が多く発生するとの報告もあります。早めの対策が必要なので、注射のあとに少しでも腹部に違和感を感じたり吐き気がつづくなどの症状が出たら病院を受診するようにします。特に腹水が溜まってくると、お腹がぽっこり出てくるので急いで受診してださい。

妊娠前・初期に絶対必要な葉酸

妊娠前から初期にかけて葉酸を摂取することで、先天性の異常である、「神経管閉鎖障害」のリスクを70%も低減できることが分かっています。

日頃から、十分な量の葉酸を摂取することが大切です。

詳しくは、下記ページで説明しています。読んでみてください。

妊娠前・初期に絶対必要な葉酸
妊娠前、妊娠初期に絶対必要な葉酸

赤ちゃんとママの明るい将来のためにも、今すぐ葉酸を摂取するようにしてくださいね。

葉酸サプリの選び方については、失敗しない!葉酸サプリの選び方で解説しています。こちらも併せて読んでみてみてください。

失敗しない!葉酸サプリの選び方
失敗しない!葉酸サプリの選び方


OHSSの原因

卵巣過剰刺激症候群の原因

OHSSを発症する原因は、排卵誘発剤によるものです。過剰に刺激された卵巣が腫れ上がって腹水が痛みがあったり腹水や胸水が貯まったりします。特にPOCSの人に起こりやすいとされます。POCSの人でクロミフェン(クロミッド・CC)の内服では希にしか起こりませんが(3.2%)胎盤性性腺刺激ホルモン(hCG)ゴナドトロピン療法を組み合わせることによってリスクは60%以上の人に発症とリスクが大きく上がります。これを回避するためにFSH製剤の注射や間隔を開けて注射するsporadic HMG療法が行われています。

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OHSSの治療

卵巣過剰刺激症候群の治療

OHSSは、そのほとんどは軽症または中等度症で自宅で安静にしていれば快方に向かう疾患です。ですが、希に重症化することもあり、入院して治療しなければならない時もあるので注意が必要です。入院となると日数も掛かり費用も大きいので、下腹部に痛みや違和感を感じたときはすぐに病院を受診するようにしてください。卵巣過剰刺激症候群のリスクとしてPOCSがあります。POCSで過剰に反応した卵巣の中で多数の卵胞が育ってしまいOHSSとなった症例が多いと報告されています。

OHSSの予防

卵巣過剰刺激症候群の予防

OHSSは、POCSを持っている人に発症しやすい疾患です。hCGを使うと過剰に卵巣が反応してOHSSが引き起こされます。これを予防するために low-dose step-up法というFSH 製剤による低用量漸増療法が推奨されています。日本産婦人科学会で基準も設けられていて、ゴナドトロピン投与中は経膣エコーとと血中エストラジオール測定を注意深く行って16mm 以上の卵胞を4個以上確認できた場合にはhCGを中止するように推奨されています。low-dose step-up法のOHSS発症率が1%未満と非常に低率なのが特徴です。

OHSSと妊娠

卵巣過剰刺激症候群と妊娠

OHSSは妊娠するために行う排卵誘発で起こりやすい副作用の疾患です。排卵誘発を行うと、本来閉鎖卵胞となる卵胞まで育ってしまうため卵巣が一杯になり腫れ上がってきます。これでは妊娠に影響が出たり、本人の体に影響を及ぼしてしまいます。特にPOCSの人は注意が必要で、これを避けるために注射の間隔を開けたり、hMG 製剤は使わずにpureFSH製剤 を使うなど、排卵誘発の方法を工夫することによって、副作用であるOHSSを予防しようと試みられています。

OHSSと体外受精

卵巣過剰刺激症候群と体外受精・IVF

体外受精での排卵誘発には、OHSSも考慮しながら慎重に排卵を促していきます。体外受精では、複数の卵胞から卵子を採取するためより、慎重に排卵を誘発していきます。特に多嚢胞性卵巣症候群の人はOHSSのリスクが高まりますので、FSH製剤を使ったlow-dose step-up 法で排卵を促すことが多いようです。この排卵誘発法は4個以上の卵胞が確認された時点で治療がキャンセルとなりますので1~3個の卵胞を育てるように調整して投与されていきます。

OHSSの発症リスク

卵巣過剰刺激症候群の発症リスク

OHSは、発症リスクが高い人が存在します。リスクが高い人をハイリスク群として、通常よりも慎重に排卵誘発方法が検討されます。リスクが高い人として35歳以下の年齢、体型は痩せている、POCSと診断されている、血中E2値(エストラダイオール)が2,500pg/ml以上、卵巣に多数の卵胞が確認できて妊娠している人が高いとされます。hCG製剤による排卵誘発に切り替えたときにも発症しやすくGnRH アゴニストを用いた場合にもリスクが高くなると言われています。

この他、妊娠に関係する病気は妊娠しにくい病気にまとめています。参考にしてください。

妊娠では妊娠から出産までの疑問や対処法をたくさん紹介しています。読んでみてください。

多嚢胞性卵巣症候群とクロミフェン

多嚢胞性卵巣症候群とクロミフェン

多嚢胞性卵巣症候群と診断されて妊娠を希望する場合、排卵を誘発させる目的でクロミフェン(クロミッド)が処方されます。クロミフェンは不妊治療の中で多く使われている内服薬で自然排卵があるときでも処方されることがあります。

商品名はクロミッド、フェミロン、セロフェンなどです。

クロミッドは排卵誘発ホルモン製剤でクロミフェンクエン酸塩です。同じような作用をもつ薬でシクロフェニル(セキソビット)があります。セキソビットはクロミッドに比べて効き目が穏やかで頸管粘液の減少や子宮内膜が薄くなるなどの副作用も少ないとされています。

クロミフェンは脳に働きかける

クロミフェンは脳に働きかける

クロミフェンは脳の視床下部に働きかけて卵胞刺激ホルモン(エストロゲン)の分泌を促す働きがあります。POCSで排卵できない人は、アンドロゲンやLHが高い数値を示すことがあり、エストロゲンが増えることで数値が正常に近くなって排卵が起こります。

飲み方としては、生理開始後2~5日後から毎日5日間、一日一錠を服用します。薬を飲み終えてから一週間から二週間後に排卵が起こります。

これで排卵が起きない場合には、一日二錠に増やして5日間服用します。これでも排卵が起きないなら一日三錠に増やすか注射による排卵誘発を行います。一日三錠に増やすときは、社会保険が適用できないので自費扱いになります。

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クロミフェンでの排卵率

クロミフェンでの排卵率

クロミフェンを服用することで、約70%の人に自然排卵が起こるようになります。そのうち妊娠する人の割合は約30%です。

クロミフェンの副作用

クロミフェンを継続して使用することにより、子宮頸管粘液の減少(精子が通りにくくなる)子宮内膜の発育抑制(子宮内膜が厚くならないので着床しにくくなる)などがあります。また、卵巣過剰刺激症候群(OHSS)になったり多胎妊娠(約5%)になる可能性があります。

この他にもお腹の張りやのぼせ、めまいがあります。希に目が見えにくくなる症状もあるようです。

クロミフェンでも排卵できないときは

クロミフェンでも排卵できないときは

クロミフェンを服用して用量を増やしても排卵が起きないときにはHMG-HCG療法(脳下垂体ホルモンの注射)かシクロフェニル(セキソビット)の内服に移行します。

HMG-HCG療法の注射は非常に強力で排卵できる人も多くいます。しかし、副作用もあり特に多嚢胞性卵巣症候群と診断された人は、卵巣過剰刺激症候群(OHSS)になりやすいことが報告されています。

OHSSは注射の影響で卵巣が腫れ上がり、お腹に水が貯まったり重篤な時には死亡することもある疾患です。OHSSを避けるため、しっかりとした管理の中で注射をしていきます。

シクロフェニルは、クロミフェンより穏やかな効き目なのですが、クロミフェンで排卵が起きなかった場合に用いることで排卵が起こったケースもあり投与されるようです。

POCS人は通常より過敏に反応するため、慎重に治療法が選択されています。

クロミフェンは男性不妊にも

クロミフェンは男性不妊にも

クロミフェンは男性不妊の治療にも用いられることがあります。主に乏精子・精子無力症などに用いられます。エストロゲンを低下させることで精子を作り機能を促進させます。

文献によって違いがありますが、継続投与して1~10%に妊娠率の上昇がみられたと報告があります。

クロミフェン製剤についてはクロミフェンで詳しく説明しています。参考にしてください。

POCSについては多嚢胞性卵巣症候群でまとめています。参考にしてください。

不妊に関係する病気は妊娠しにくい病気で詳しく紹介しています。

妊娠では妊娠から出産までの疑問や対処法をたくさん紹介しています。読んでみてください。

多嚢胞性卵巣症候群と腹腔鏡手術(ラパロ)

多嚢胞性卵巣症候群と腹腔鏡手術

多嚢胞性卵巣症候群でクロミッドやセキソビットを使った療法やHMG-HCG 療法を施しても、排卵が起きにくい時には腹腔鏡手術が行われるときがあります。

腹腔鏡手術とは、体の数カ所(主にへその下と両脇腹)に数センチの穴を開けてそこからカメラや鉗子を入れて手術を行うことです。POCSの場合は、卵巣の表面に20~30カ所の穴を開ける、もしくは表面を焼灼する手術を行います。

実際の手術の様子は下記のページに記載されています。

PCOSに対する単孔式腹腔鏡下未熟卵子採卵 | 東京大学医学部附属病院 女性診療科・女性外科 生殖医療グループ

この手術の利点として、術後約70%の人に自然排卵の回復が期待でき、不妊の原因となっている高LHの低下やLHF/SH比の改善、アンドロゲン値の低下などが期待できます。また、妊娠率の向上も期待されていて一年以内に約50%が妊娠すると言われています。

参考:多嚢胞性卵巣症候群(PCOS) | あみウイメンズクリニック

腹腔鏡手術を行うメリット

腹腔鏡手術を行うメリット

POCSに対してラパロ(腹腔鏡手術)を行うのは次のようなメリットがあります。

・LHやLHF/SH比が改善される
・クロミフェンが効くようになる
・術後約70%が自然排卵するようになる
・術後の妊娠率が上がり1年以内に50%の人が妊娠する
・多胎妊娠やOHSSを予防できる

一方デメリットとしては

・侵襲的手術となる
・手術痕が残る
・効果は約半年から1年半しか持続しない
・インスリン抵抗性が改善できない
・個人差があるので効果を予測できない
・入院が必要

などがあります。

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多嚢胞性卵巣症候群の術後は?

多嚢胞性卵巣症候群の術後は?

術後はタイミング法やAIHなどが治療法となります。これでも排卵できない場合はクロミッドを投与したり排卵を誘発する注射をしたります。

しかし、卵管や男性の精子に問題があると、妊娠できないため体外受精へ移行することが多いようです。このような場合に備えて、手術するときに針を刺して採卵して精子と受精させ凍結させる治療法もあります。

腹腔鏡手術で痛みがあるかどうかですが、傷の痛みはあるものの術後翌日には歩けるようになるなど、お腹を開ける手術より回復が早いようです。痛みの感じ方には個人差があるので、心配な人は医師から十分に説明を受けるようにしましょう。

重篤な症状として無排卵となることがあり、注意が必要です。

腹腔鏡手術を実施するには、ある程度の設備が必要なため実施する施設は限られています。また、腹腔鏡手術をしても排卵できないこともあり体外受精へステップアップするため、手術を行わずに体外受精をすすめることもあります。

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多嚢胞性卵巣症候群と流産

多嚢胞性卵巣症候群と流産

多嚢胞性卵巣症候群(POCS)と診断された人の流産する確率は他の原因と比べて高いという説がありますが、厚生労働省の不育症の研究班「Fuiku-lab」で調査したところ差はなかったと報告されています。

参考:分担研究:不育症における多嚢胞性卵巣症候群
   習慣流産・不育症グループ:習慣流産・不育症のみなさんへ|名古屋市立大学大学院医学研究科産科婦人科(名市大 産婦人科)教授 杉浦真弓
   多嚢胞性卵巣症候群(PCO)について | 不妊治療、体外受精の大谷レディスクリニック・大谷産婦人科/兵庫県神戸市

この他にも色々文献を探してみたのですが、信頼できる情報は上記のみでした。

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多嚢胞性卵巣症候群での流産の リスクは変わらない

多嚢胞性卵巣症候群での流産のリスクは変わらない

また、POCSは流産率が高くなると掲載しているものもあります。

参考:柏木産婦人科内科

こちらのページを見てみると、参考として虎ノ門病院産婦人科ホームページを紹介していて、参照元と思われるページは削除されています。

http://www.toranomon.gr.jp/site/htdocs/sanfujinka/noflame/gynedisease3.html#hababort

このような状況から多嚢胞性卵巣症候群の流産のリスクは、他の原因と変わらないと推測できます。今後調査が進むにつれて状況が変わってくるかもしれません。

POCSについては多嚢胞性卵巣症候群でまとめています。参考にしてください。

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多嚢胞性卵巣症候群と肥満

多嚢胞性卵巣症候群と肥満

海外では多嚢胞性卵巣症候群と診断された人の多くに肥満がみられますが、日本での割合は約14.3%(日本産婦人科学会調べ)とそれほど多くありません。

しかし、肥満の人は非インスリン依存型の糖尿病を持っている人も多く、卵巣でアンドロゲン産生が亢進されて排卵しにくくなる状態となることがあります。

POCSでも肥満を解消すれば排卵も

POCSでも肥満を解消すれば排卵も

POCSでの肥満とは、BMI値で25以上の人をいいます。肥満を解消すれば、排卵が起こるとの報告もあるので25以上の人は積極的に肥満を解消していくことが大切です。

肥満を解消するにはダイエットを行うのですが、急激なダイエットは無排卵や月経不順の原因になるので、体重の5%程度の減少を目指してダイエットを行います。

まずは生活習慣や食生活など肥満の原因となっていることを改善していきます。多嚢胞性卵巣症候群で妊娠を希望する場合は、ダイエットと平行して排卵を促す治療も行われることが多いようです。

妊娠したい場合は、お酒やたばこなどの嗜好品も妨げとなる可能性があるので控えたほうがいいです。出産してからもたばこやお酒はダメなので、妊娠していないときは早めに止めたほうがいいのではないでしょうか。

糖尿治療薬とPOCS

糖尿治療薬とPOCS

POCSと診断された人の中に、非インスリン依存性の糖尿病をもった人がいます。このような人に糖尿病の治療薬メトフォルミンを投与することで排卵が起こったという報告が多くあります。

これは、肥満に限ったことではなくやせ型の人にもいえるようです。やせ型で依存性の糖尿病を持っている人にもメトフォルミンが排卵障害を改善するのに有効とされます。

しかし、インスリン抵抗性のない人がメトフォルミンを服用しても有効でないので、投与されません。このような関係でメトフォルミンが投与される前にはしっかりとした糖尿病の検査が行われます。

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多嚢胞性卵巣症候群とグリスリン

多嚢胞性卵巣症候群とグリスリン

メトフォルミンと同じような作用を持つ成分にグリスリンがあります。あまり一般的にはなっていませんが、すでに不妊治療を行っている施設で使われています。

グリスリンは、天然のキノコである舞茸から抽出される成分で、天然であることから副作用が少ないとの報告があります。グリスリンは医薬品ではないので通販やクリニックで販売されています。グリスリンは男性不妊の改善にも期待されていて、今後の可能性が広がっている成分です。

肥満は成人病の原因となったり、月経不順になったりといいことがありません。肥満を解消すれば排卵も起きやすくなり、通常な月経周期に近づいて自然妊娠の可能性も上がってきます。

POCSについては多嚢胞性卵巣症候群でまとめています。参考にしてください。不妊に関係する病気は妊娠しにくい病気で詳しく紹介しています。

妊娠では妊娠から出産までの疑問や対処法をたくさん紹介しています。読んでみてください。

多嚢胞性卵巣症候群を完治?

多嚢胞性卵巣症候群を完治?

多嚢胞性卵巣症候群(PCOS)は治療法が確立されておらず完治が難しい疾患です。現状では対症療法になっていて、ホルモンの異常分泌を抑える薬や糖代謝を正常に近づけるようにするなどの治療法が行われます。

多嚢胞性卵巣症候群の治療

POCSの治療

POCSの完治は難しいのですが、排卵などを改善していくことはできます。妊娠を希望する場合と希望しない場合で治療法が違ってきますが、主にホルモン製剤を使った療法から始まります。

POCSの人は、月経が安定しない月経不順や無月経、月経があっても排卵しない無排卵などの症状を抱えています。日本産婦人科学会によると99.9%の人が症状を持っていると報告されています。

生理が来ないということは、排卵が起きていないということで妊娠できない不妊の状態となります。不妊とは、避妊せずに通常の夫婦生活を行って1年以内に妊娠しない状態のことをいいます。

多嚢胞性卵巣症候群になる原因

多嚢胞性卵巣症候群になる原因

POCSになる原因として、ホルモンのコントロールをしている脳の視床下部や副腎の機能異常や、糖代謝異常で卵巣のアンドロゲン産生が多くなることなどが考えられています。

原因が一つではないので、血液検査やホルモン検査を行って、どこが原因なのかを探っていきます。

妊娠を希望する時の多嚢胞性卵巣症候群治療

POCSの完治は難しいので、最終目標である出産を目指して治療を行うことになります。

はじめは、クロミフェンであるクロミッドなどで排卵を誘発することから始まります。クロミッドの副作用として子宮の頸管粘液の減少や粘りが強くなる、子宮内膜が厚くならない、多胎妊娠(約5%)などがあります。

頸管粘液の減少や子宮内膜が厚くならないのは妊娠の妨げとなってしまいます。この副作用を避けるために月経6周期以内に使用を抑えるようなっています。施設によっては3周期使って1周期休むというサイクルをとっている施設もあります。

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これでも排卵できないときは?

これでも排卵できないときは?

これでも排卵できなかった場合、hcgやFSH製剤による注射で排卵を促すことになります。注射による排卵誘発は、副作用である卵巣過剰刺激症候群(OHSS)になりやすいため、注意深く経過をみながらの注射となります。また、多胎妊娠の確率が約20%まで上がります。

これでも排卵できないときには腹腔鏡を使った手術や体外受精へと移行していきます。

この他の原因として糖代謝の異常があります。インスリンが異常分泌されて結果的に卵巣内のアンドロゲン産生が亢進されてしまう疾患です。

この疾患には、糖尿の治療薬であるメトフォルミンが有効で、インスリン抵抗性を持つと判断された時にはメトフォルミンが投与されます。インスリン抵抗性を持たない人には有効でないので注意が必要です。

最近ではメトフォルミンと同じようなメカニズムを持ったグリスリンと成分が使われるようになってきています。グリスリンは舞茸から抽出される成分で天然由来のもので副作用も少ないと言われています。

多嚢胞性卵巣症候群は完治が難しい疾患ですが、医療機関で適切な治療を行うことで排卵が改善されて妊娠できるようになる疾患です。

POCSと診断される人のほとんどは軽症なので、慌てずに治療を行ってください。

POCSについては多嚢胞性卵巣症候群でまとめています。参考にしてください。

不妊に関係する病気は妊娠しにくい病気で詳しく紹介しています。

妊娠では妊娠から出産までの疑問や対処法をたくさん紹介しています。読んでみてください。

多嚢胞性卵巣症候群とピル

多嚢胞性卵巣症候群とピル

多嚢胞性卵巣症候群の治療として低用量ピル(OC)を使う治療法があります。無月経や月経不順の治療法であるカウフマン療法と基本的に同じですが、ホルモン製剤の代わりにピルを使うものです。

POCSとピル

POCSとピル

正常な月経周期に戻し排卵できる状態に近づけるピル療法ですが、正常な月経周期に近づける以外にも様々なものが改善することが期待されています。

特にPOCSと診断された人に対して高LHを正常に近づける働きも期待されていています。

その他にも
・卵巣がん
・卵巣がん
・骨盤内の感染症
・乳房の良性疾患

などの予防効果も期待されています。

ピルを服用することで、ひどい月経痛などがあるPMS(月経前症候群)の軽減もできるとの報告もあります。また、ピルは避妊効果もあるので妊娠を希望するときまで服用を続けるといった使い方もできるようです。

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今のピルは副作用も少ない

今のピルは副作用も少ない

以前のピルはホルモンの濃度が高すぎて、副作用として血栓症や心臓病のリスク増大、太るなどがありましたが、低容量ピルを使うことによって大幅にリスクを軽減したとされます。

POCSの人で妊娠を希望する場合はピル療法を行わず、排卵を促す療法が行われます。POCSでも妊娠できた人はたくさんいますので、しっかりと治療を受けるようにしましょう。

POCSについては多嚢胞性卵巣症候群でまとめています。参考にしてください。

不妊に関係する病気は妊娠しにくい病気で詳しく紹介しています。

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多嚢胞性卵巣症候群と基礎体温

多嚢胞性卵巣症候群と基礎体温

基礎体温を測ることは病気や異常を発見するのに役立ちます。基礎体温表からは、妊娠に関する情報も分かり排卵できているか、卵胞が正常に育つ環境になっているかなど重要な情報を知ることができます。

多嚢胞性卵巣症候群(PCOS)と診断される人は排卵が起きない場合が多いので、基礎体温も二相に分かれずにガタガタになったり、ずっと低温期もままだったりすることが多いようです。

基礎体温を毎日測ることは大変ですが、妊娠できない原因が分かったりするので面倒くさがらずに検温しましょう。

基礎体温の測り方

基礎体温の測り方

毎日、朝起きて体を動かす前に婦人用体温計で測ります。体を動かすと体温が上がってしまうので注意が必要です。

基礎体温を測るには婦人用体温計が便利です。デジタル式の体温計は計測した体温を記録できるものがあり、自分でグラフを作成しなくてもいいので簡単です。

スマホと連携しているものもあって、グラフも見やすく管理もしやすいのでおすすめです。一・二日測り忘れても大丈夫なのでしっかりと続けていきましょう。

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POCSと基礎体温

POCSと基礎体温

多嚢胞性卵巣症候群と診断される人は、月経の周期が長かったり、極端に短かったりする月経不順の人が多いです。また、月経が全くない無月経や月経が来ても排卵が起きない無排卵の状態となっている人もいます。

POCSは根本的な治療法は確立されてないのですが、排卵できる状態にして妊娠できるように導いていくことはできます。

排卵できているかどうかは、基礎体温表を見ればある程度推測できますので基礎体温は大切なものとなっています。基礎体温については基礎体温で詳しく説明しています。

不妊治療と基礎体温

不妊治療と基礎体温

不妊検査を行うために様々な検査を行いますが、生理周期に合わせて採血や検査を行うものがあります。ここでも基礎体温表から月経周期を推測できるので不妊検査にも基礎体温表が大事です。

低温期には、FSH(卵胞刺激ホルモン)やLH(黄体ホルモン)、エストロゲンや甲状腺ホルモンなどを測定することができます。

排卵期には、子宮頸管粘液やフーナーテスト、エストロゲン・プロゲステロンなどが行われます。

高温期には黄体機能検査やエストロゲン・プロゲステロンの測定が可能です。

多嚢胞性卵巣症候群の人の基礎体温は高温期がない一相性のグラフになることが多いです。高温期がないというこは排卵が起きていないので妊娠できない状態となります。

POCSで妊娠を希望する場合は、排卵誘発剤(クロミフェン・クロミッド)による排卵を促す療法からはじまります。その後、排卵をみてタイミング法を指導したり注射による排卵を促す方法へ移行します。

POCSについては多嚢胞性卵巣症候群でまとめています。参考にしてください。

不妊に関係する病気は妊娠しにくい病気で詳しく紹介しています。

妊娠では妊娠から出産までの疑問や対処法をたくさん紹介しています。読んでみてください。

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